ちょっとした気くばりができる人って、素敵ですよね。
「自分のことを思ってくれている」
そんな、やわらかな気持ちにさせてくれる人には、
やっぱり好意を寄せてしまいます。
細やかな気くばりができる人は、
「少し先を考えられる人」
だと思います。
今日は雨の日だから、あの子はきっと濡れて来るだろう。
風邪をひかないように、タオルを用意しておこう。
たとえばそんな感じで、相手の「ちょっと先」を
いつも自然に考えているからこそ、
自然な気くばりができるのでしょう。
■ピアノの先生の気くばりのコツ
皆さんの周りでも、そんな「気くばりな人」は
きっといらっしゃるのではと思います。
私もたくさんのピアノの先生と出会ってきましたが、
さりげない心くばりのできる方は多いですね。
ここからは、そんな先生から学んだ、
「ちょっとした気くばりのコツ」
をお伝えしてみましょう。
●楽譜をいつも生徒が見やすい位置に
いつも生徒の「目の前」に譜面がくるように、
サッと楽譜を移動してあげる。
とくに横長の教材は、小さい子にとって、
音符が遠くにあると見にくいですよね。
さりげなく、見やすい位置に楽譜を
移動してあげるのも心くばり、ですよね。
●生徒との会話をメモする
生徒が、嬉しかったこと、楽しみにしていることを
話していたなら、空き時間にサッとメモ。
生徒の「喜ぶツボ」がわかれば、
褒めるときの参考になりますし、
楽しみにしていることであれば、
次のレッスンの前にメモをチェック、
「そういえば、あれどうだった?」
とさりげなく聴けば、生徒も
「先生、覚えていてくれたんだ。ありがとう!」
そんな嬉しい気持ちになって、
会話もはずむかもしれませんね。
●もらったものを次のレッスンで飾る
小さい子からの贈物は嬉しいですよね。
いっしょうけんめい描いてきてくれた、
先生の似顔絵などは、ほっこりします。
ありがとうを伝えるだけでもいいのですが、
教室に飾っておくともっと喜ばれます。
「がんばってかいてよかった!」
そんな気持ちになってくれるかも。
飾ってあげることが感謝を伝えることになりますよね。
●生徒の髪型の変化に気づき、さりげなく褒める
大人の生徒さんはもちろんですが、
小さい女の子も気づいてくれると嬉しいようですね。
「あれ、髪の毛切った?」
というだけでなく、
「○○ちゃんによく似合ってるね」
と伝えると嬉しそうにしますよね。
(男子はほとんど喜びませんが笑)
●生徒からの学びを大切にする
小さい子が、生活や学校、塾での学びを
教えてくれることもありますよね。
大人だから知っていることばかりなのは
もちろんなのですが、そこで、
「よく知ってるね、教えてくれてありがとう!」
と伝えると嬉しいようで、
またいろいろ教えてくれます。
もちろん、知らないこともたくさん。
生徒からの学びは大切にしたいですね。
●両手で受け取り、両手で渡す
月謝袋はもちろん、生徒からのお手紙、
楽譜などはエレガントに両手で受け取る。
もちろん、こちらから生徒に渡すときも両手で。
両手で受け取ったり渡したりすると、
上品な印象が残りますよね。
言うよりも、やって見せることで教える、
そんなことを大切にしたいものです。
●ひざかけを用意しておく
レッスンの付き添いで来ているお母さん、
冬場の寒さや、夏の冷房が気になる方も。
そこで、ひざかけを用意してさりげなく
「よければ使ってください」と声かけ。
女性にはひざかけはマストですよね。
(男の私も最近はマストですが笑)
●体験レッスンを受講される方に
体験レッスンの日が近づいてきたら、
「お会いできますこと、楽しみにしています」
と一言メールで。ポジティブな印象を
与えるとともに、相手のドタキャンを防ぐ効果も。
●体験レッスン生への道案内
迷いやすい教室であれば、目印になるお店など、
メールで行き方を詳しく説明してあげる。
FAXがあれば地図を送ったり、お年寄りの場合は、
事前にお手紙でお知らせするのもいいですね。
迷った時の連絡先も教えておきたいところです。
●大人の体験レッスンのときに
小さい子はそうでもないですが、大人の方は、
体験レッスンではかなり緊張しているもの。
「初めての人の前でピアノ弾くって緊張しますよね!」
で心をほぐしてあげるのも大切ですね。
●終わり際に気配りが出る
教室の印象は、電話で決まったりします。
とくに「ガチャ切り」は避けたいところ。
そこで電話を切るときには、
3秒待ってからやさしく切る。
その「3秒」に気くばりが表れますね。
玄関で見送った後に鍵をかけなければならないときは、
すぐに「ガチャ」ではなく、いなくなったのを見計らってから…
●レッスン時間を変更してもらったら
先生の都合で、やむをえずレッスン日や
時間を変更、というときもありますよね。
そんなときは、必ず次のレッスンで
「ありがとうございました」と伝える。
保護者に会えないならメールや電話で。
時間は命より大事なものですし、相手の
スケジュールは何より大切にすべき。
こちらの都合で変えてもらったのであれば、
お礼は必ず伝えたいものですよね。
●ふせんでForYouメッセージを添える
印刷した教室のお便りに、手書きで一言
添えるだけで、心がのりますよね。
その人、その生徒だけへのメッセージは
やっぱり心に残るように思います。
●生徒周りの誕生日をリサーチ
生徒の誕生日にカードを贈ったりする
先生も多いと思います。
それに加えて、生徒のお母さんやきょうだい、
付き添ってくださるおばあちゃんの誕生日もリサーチ。
ちょうどレッスン日であれば、ちょっとした
プレゼントを用意したり、ショートメッセージを贈ったり。
自分はもちろん、家族のことも
お祝いされると生徒も喜びますよね。
■ちょっとした気くばりで気持ち良いレッスン
いかがだったでしょうか。
いろいろお伝えしましたが、大切なのは
「心からの行為」そして「さりげなさ」
ではないかと思います。
相手のことに自然に気をくばれる。
私もそんな人になりたいものです。
それでは今号も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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