毎週水曜日は、教本メルマガを配信しています。
本日ご紹介は、人気作曲家の春畑セロリ先生による書き下ろしノベル。
以下、メルマガの内容をご紹介いたします。
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◆(1)今日の教本
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おはようございます。
株式会社リーラムジカの藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
『 白菜教授のミッドナイト音楽大学 』
という書籍です。
著者は、数々の教本や曲集、雑誌の連載や
全国でのセミナーなどで著名な春畑セロリ先生。
作曲家としてご活躍ですが、実は作家でもあることを
ご存じの先生も少ないかもしれません。
今回は、その春畑先生による
「書下ろしノベル」のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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書籍の表紙には、
「すべての『音楽する人』へ すべての『教える人』へ」
「謎の作曲家白菜が巻き起こす 疾風怒濤な教育ドラマ」
とあります。
また巻末の「あとがきに代えて」には、
「これから音楽家となる若いみなさんや現場で日々教育と
向き合っていらっしゃる先生方と、音楽や人生について
分かち合うとしたら何を語り、何を伝えたいだろうか(中略)
音楽という大切な宝のことを語り合えないか(中略)
そんな想いで、この一冊を書き上げました」
と書かれています。
あらすじを触りだけご紹介すると……
古ぼけたジーンズにサンダル姿、ある日船で離島「天空島」に
やってきたのが、主人公である作曲家の白菜漫伍郎教授。
世界を放浪してきた釣り好きな白菜教授が、
この島にある四流音大「水戸内音大」に着任。
着任早々繰り広げる、数々の珍授業や破天荒な教え。
しかし、そこには音楽の「本質」を突いた学びがあった……
美人ピアノ科教授の紅葉坂凛子や、個性的な生徒たちが登場、
コミカルな内容ですが、貫いているテーマは深いです。
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◆(2)破天荒なストーリーに音楽の深さを感じる小説
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作曲家、春畑セロリ先生による長編小説。
287ページもあり、読みごたえがあります。
「この本の内容は、妄想であり、ファンタジーです」
とプロローグにありますが、音楽そして教えることとは
どういうことなのかを語りかけてくれています。
物語はかなりハチャメチャではあります。
けれどもそこに、白菜教授に成り代わって語る、
春畑先生の「音楽の神髄」を感じます。
随所に深い言葉が散りばめられていますが、
いくつか心に残ったものを挙げると、
「言葉は言葉の力を持つ。が、しかし
音楽にとっては単なる言葉でしかない」
「文字ではなく音符を読め。無言の楽譜に耳をかたむけろ」
「テクニックも理論も、音楽という
不思議なものにかしずく応援団にすぎない」
「なぜその音がそこにあるか、それが、大切なんだよ」
「習わないことまで自分で獲得していける
生徒を育てることこそ、ベストな教育」
「理想の右手と理想の左手は、やがて理想の結婚をする」
「手に任せるな、手に妥協するな。
何度でも演奏をやめて理想を思い出せ」
小説仕立てなので、その世界に入り込みながら、
音楽、そして教えることとは何かを学べます。
これから音楽の道を目指す若い人はもちろん、
レッスンの現場で活躍する先生にもお勧めです。
きっと心に残るフレーズがそこにはあるはずです。
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