「ピアノ講師ラボ」の対談でもお世話をいただいた、
作曲家の轟千尋先生が、新刊をご出版されました。
轟先生といえば、大好評の「きらきらピアノ」シリーズ。
今回は、その「連弾曲集」となっています。
楽譜の「はじめに」には、
「『きらきらピアノ』は、お互いの音を聴きあい
アンサンブル力を養えるよう、様々な工夫がされています」
として、
○プリモとセコンドのどちらも主役になれる
○さまざまな役割を両方に散りばめている
○ところどころに魔法の和音をちりばめている
○アイディア次第でいろいろな表情を生み出せる
などを特徴として挙げています。
この曲集は2巻のシリーズになっており、
上記の1巻が「バイエル~ブルクミュラー程度」
そして2巻が「ブルクミュラー~ソナチネ程度」
というレベルになっています。
轟先生の「きらきらピアノ」シリーズで一貫しているのが、
「これまでの曲集にはないおしゃれな響きのアレンジ」
ではないかと思います。
とかく幼児のための曲集では、弾きやすさを求めるあまり、
「響き」にまで焦点を合わせにくかったことはあるでしょう。
ただ、それでは彼らの「感じる力」や「耳を育てる」
といった部分まではなかなか到達しにくい。
そこで登場したのがこの「きらきらシリーズ」。
あえて「小さい子だからこそ響き重視」のアレンジは、
ありそうでなかった観点ではないかと思います。
私もこの「連弾」編を弾いてみましたが、
どの曲も素敵なアレンジだと感じました。
今の子どもたちの嗜好や教育的な側面を考えた、
ある意味個性的な選曲も、この曲集の価値を高めています。
ちなみに、全音のこちらのサイトでは全曲が試聴できます。
今年は、全国のピアノの先生や生徒さんが、
この連弾曲集で楽しくレッスンされることでしょうね。
私も発表会ではぜひ使ってみたいですね。