いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という書籍です。
書籍と言いましたが、正式には音楽之友社からの
「ONTOMO MOOK」というムック本です。
古典派ピアノ曲を、現代ピアノでいかに演奏するか、
というテーマにフォーカスした書籍のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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本書の副タイトルは、
「現代ピアノで『らしく』弾くためのヒント」
巻頭では、古典派時代の鍵盤楽器について、
写真も豊富にカラーで紹介。
フォルテピアノはもちろん、チェンバロや
クラヴィコードなども紹介しています。
続くページには、鍵盤楽器の変遷や
古典派時代の作曲家についての詳しい解説。
ゲオルク・アントン・ベンダや、
アントン・エーベルルなど、
なかなか耳にしない作曲家についても
触れていて興味深いです。
メインは、フォルテピアノを活用した
具体的な「誌上ピアノレッスン」。
フォルテピアノの第一人者である、
小倉貴久子先生が講師として、
4名の受講生に誌上でレッスンする形です。
譜例や解説も豊富に掲載されていて、
古典派のピアノ曲を実際にどう弾けばいいか、
そんなヒントになるエッセンスが満載です。
目次から内容をご紹介してみましょう。
【CONTENTS】
●ピアノの先生のフォルテピアノ体験
●古典派時代の鍵盤楽器Part1
「フォルテピアノを活用したピアノレッスン」に登場する楽器
●古典派時代の鍵盤楽器Part2
チェンバロやクラヴィコードからフォルテピアノの時代への変遷
●古典派時代の人気作曲家たち
●モーツァルトと関わりのある作曲家
●フォルテピアノを活用したピアノレッスン
「フォルテピアノを活用したピアノレッスン」の構成
●ハイドン「ピアノ・ソナタ ニ長調Hob.XVI/37」
●モーツァルト「ピアノ・ソナタ ハ長調K.545」
【Column】
フォルテピアノが作曲家に与えた影響1
ハイドンとモーツァルトの場合
●ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調op.13《悲愴》」
【Column】
フォルテピアノが作曲家に与えた影響2
ベートーヴェンの場合
●モーツァルト「ピアノ・ソナタ イ短調K.331」
●古典派音楽の奏法を理解するためのキーワード
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◆(2)古典派ピアノ曲の奏法を誌面と映像で学べる一冊
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古典派の作曲家といえば、やはりハイドンや
モーツァルト、ベートーヴェンといったところでしょうか。
ピアノ学習において、これらの重要な
作曲家の作品は避けられないところですし、
名曲といわれる作品も数多くあります。
ここでひとつキーワードになるのが、
当時の「楽器」についてです。
前記の作曲家の時代に使われたピアノは、
現代のピアノとは違います。
ただ、実際に演奏するのは現代のピアノ。
そこで、いかに当時の楽器の特性や、
演奏習慣を踏まえて演奏するか、
という部分は重要になってくるわけです。
ただ具体的に何をどうすればいいのか?
本書では、4曲のソナタを事例に、
実際のレッスンを誌上で再現しています。
本書の大きな特徴は「DVD」が付属されていること。
フォルテピアノの第一人者である小倉先生の解説と演奏によって、
演奏のポイントを音と映像で確認できるのは大きなメリットでしょう。
私も実際にDVDを観て、古典派の作品の弾き方が
180度変わりそうな、そんな印象を受けました。
また、フォルテピアノと現代ピアノの
比較演奏もあり、とても興味深いです。
ただ、DVDに収録されているのは、
小倉先生による単独の解説であり、
実際のレッスンが収録されていないのが
ちょっと残念なところでもあります。
ですが、これだけの演奏と解説を動画で観れて、
名曲の演奏のポイントを学べる書籍は類を見ないでしょう。
作品の時代背景を学びつつ、現代ピアノで
演奏するためのヒントが満載の一冊。
ピアノの先生は、古典派のピアノ作品を
レッスンする機会も少なくないでしょう。
また、どのように演奏すべきか
迷う方も多いかもしれません。
そんな先生には学びの深い一冊ではないかと思います。
ご興味がおありでしたら、ぜひお手に取ってみてください。
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『 フォルテピアノから知る 古典派ピアノ曲の奏法 』ムジカノーヴァ編
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◆(3)編集後記
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弊社がご提供している会員制サービス「ピアノ講師ラボ」。
次号2月号では、ピアノの先生にも人気の、
多喜靖美先生をお迎えしてお届けします。
今回の対談では、多喜先生の「エコ奏法」はもちろん、
「アンサンブル」についてもじっくりお聴きしました。
多喜先生のお人柄の素晴らしさと、
ピアノ指導への愛と情熱を感じますね。
なお、多喜先生の対談が聴けるチャンスは、
本日1月31日(水)までにご入会された先生だけ。
よろしければこの機会をご活用いただき、
新しい学びをスタートいただけたら幸いです。
これからの「ピアノ講師ラボ」にも
ぜひご期待ください。
それでは最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
いつも本当にありがとうございます。
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「ピアノ講師ラボ」次回予告ページ
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