いつもこのブログをお読みいただき、
本当にありがとうございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日は以前のメールマガジンで反響があったものを、
こちらのブログでもシェアしてみます。

・・・ ・・・ ・・・

私たちは、ピアノを教えています。

ピアノを弾く方法を教えている、とも言えます。

ただ、教え込んだり、詰め込んだりしても、
そこには限界があることを知っています。

上手に弾けるけれども、何かが足りない。

そういう生徒が私にもいました。

何が足りないのだろうか?と考えたときに、
思い当たったことが一つありました。

それが「自分の頭で考え、答えを出すこと」です。

■頭を使わなくていいとラク

弊社の「ピアノ講師ラボ」の対談で、
ある著名な先生がおっしゃっていました。

「指が達者に動く子は、ちょっと注意が必要。
なぜなら、頭を使わなくても弾けるから」

すごく上手な子は弾けてしまうので、
頭がおろそかになってしまうことがある。

でもそれだとすぐに限界が来てしまう。
なぜならピアノや音楽は、

「頭を使わなければ弾けない、できないものだから」

ということをおっしゃっていました。

自分の頭で考え、感じながら弾くことで、
それが説得力や感情となって、聴く人に伝わる。

■ではどうすればいいのか?

子育てや勉強も同じだと思いますが、

「子どもに答えを教えてしまうと頭を使わなくなる」

これはほぼ法則と言えるかもしれません。

教えたことは記憶するけれど、
そこからの応用力が効かなくなる。

「考える力」が身につかないということですね。

ピアノも教え込み、詰め込みでは、
うまくいかない理由がここにありそうです。

冒頭の「上手だけど何かが足りない」という
生徒はまさにここだったのです。

ではどうすればいいのか?

それは「問いかけること」だと考えます。

答えを見つけ出そうと相手に仕向けること、
とも言えるかもしれません。

人は、問いかけられればその「答え」を
考えようとします。

ピアノや音楽は、いわば答えがない世界。

それでも「答えを探し出そう」とする行為こそ、
純粋で芸術的なことではと思うのです。

だからこそあえて「問いかける」。

■考えている時間を喜ぶ

今の世の中は、目の前にはすでに答えだらけで、
考えなくても生きられる時代かもしれません。

子どもも、考えなくても親や先生がすべて教えてくれる。

けれども、答えを簡単に教えてしまうことほど、彼らから
「何か大切なもの」を奪っているような気もするのです。

たとえば生徒に「こういうふうに弾きなさい」と
言ってしまえば、いわば簡単です。

けれども、これでは彼らの「考える力」を
育むチャンスを奪ってしまう。

「どういうふうに弾きたい?」と問いかけて、
生徒がじぃーっと考えている時間。

本当に貴重でかけがえのない尊い時間だと思います。

ほぼ、今日のレッスンは成功したと思えるくらいです。

答えが出るまで、時間がかかることもあります。

こちらが何か言いそうになるくらい。

でも、時間がかかることも貴重なことです。
それだけ「考えている」ということですから。

むしろ考えている時間を喜ぶべきかもしれません。

ピアノのレッスンでは、教えることは
もちろんとても大切です。

けれども、一日のレッスンが終わったときに、

「今日は生徒にたくさん考えさせることができた!」

と言えるかどうか。

常に大事にしていきたい重要ポイントとして、
いつも心に置いて、今日もレッスンに向かいます。

<弊社メルマガ「成功するピアノ教室」vol.475より>

・・・ ・・・ ・・・

貴重なお時間に、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。
いつも本当にありがとうございます。

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