ピアノ教室に通うあの子に伝えたい「言葉の花束」。ある男性ピアノ指導者のつぶやき

だれに言われるまでもなく、
自然とピアノの前に座れる人は、
一生の友を得た人です。

人の演奏に心から拍手できる人は、
努力と才能を素直に認められる人です。

だれかの演奏に憧れられる人は、
同じくらい素敵に奏でられる人です。

弾けなくて涙がこぼれそうになっても、
上を向いてまた弾き始められる人は、
未来のどんな壁も乗り越えられる人です。

ピアノや楽譜を大切にできる人は、
同じくらい誰かを大切にできる人です。

あいさつがきちんとできる人は、
ピアノは心で弾くものだと知っている人です。

演奏後のおじぎが立派な人は、
いまピアノを弾けていることの
幸せと感謝を知っている人です。

どんな演奏だったとしても、
笑顔で迎えてくれる先生は、
大切なことを知っている人です。

どんなに短くて簡単な曲でも、
この上なく心を込めて弾ける人は、
ピアノの難しさを知っている人です。

楽譜とお話ができる人は、
作曲家ともお話ができる人です。

あれこれ考えて練習できる人は、
いつもと違うことに
価値を感じられる人です。

納得いかない演奏をしても、
けっして言い訳をしない人は、
明日の自分を信じられる人です。

失敗してもすぐ立ち上がれる人は、
失敗を自分に許さずに、
夢見ることを自分に許せる人です。

人前で弾くのを大切にする人は、
そこでしか得られない
大切なものがあると知っている人です。

今日の課題を先延ばししない人は、
残りの人生を大切にできる人です。

ピアノで語れる人は、
立派な言葉で飾るよりも雄弁な人です。