毎週土曜日に配信しているメルマガ「成功するピアノ教室」。
ここ最近は、昨年全国のピアノの先生を対象に実施させていただいた、
アンケート(有効回答数644)の結果をご紹介しております。
メルマガでは数回にわたって、「ピアノの先生がおススメするピアノ教材」を
お伝えしていますが、このブログでもそのなかの一冊をご紹介してみましょう。
著者は折田信枝先生。
私が主宰する「ピアノ講師ラボ」でもご対談いただきましたが、
5月31日(土)の北海道をはじめ、折田先生によるコードセミナーが全国で展開されます。
7月1日(火)は松山、7月10日(木)は福岡と続きます。
お近くの先生はご参加されてみてはいかがでしょうか。
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.97(2010年2月24日配信)より
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◆(1)今日の教本
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『 両手になったら コードネームでひいちゃおう(1)』折田信枝・著
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今日の教材は、折田信枝先生の、
『両手になったらコードネームでひいちゃおう』
です。
この教本について「はじめに」の中からご紹介します。
「(中略)コードトーンの理解ができていれば、読譜も早くなり、
主な教則本や名曲集への取り組みが、格段に楽になります(中略)
ピアノは格段におもしろくて身近なものになり、
『音楽の一人立ち』をうながします。
毎回のレッスンの中に積極的に時間を取り、進めていくことによって、
生徒は、コードのおもしろさに夢中になり、また音楽の中での和音の
役割の重要さをも感じるようになります(以下省略)」
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◆今日のチェックポイント◆
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この曲集の大きな特徴は、
「コードを分かりやすく楽しく学べる」
という点にあると思います。
順序としては、まず英語音名をしっかり覚えることから始め、
その音を「ルート」として3和音が出来上がることを教えています。
教本のアイデアとして面白いのは、
【Cコード】を「ハ長調家のお母さん」
【Gコード】を「ハ長調家のお父さん」
【Fコード】を「ハ長調家のおじょうさん」
というように、各コードの「特性」を家族の「性格」と
マッチさせて分かりやすく説明しているところ。
「お母さんはすることが多くていそがしいので、
曲の中ではいちばん多く登場します」
「お父さんはおしごとにむかうときは、きりっと、
少しきんちょうした気持ちになります」
といったように、各コードの持つ雰囲気や性格を、
子供にも分かりやすいように説明することに成功しています。
また、可愛いイラストによって、コードを学ぶ際の
ワクワク感を醸し出しています。
さらに、解説の際の音符や五線譜を大きめに取ることで、
見やすく、理解しやすいような工夫もされていますね。
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◆(2)コードの知識が楽しく分かりやすく学べる教本
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この教材の秀逸なところは、
●わかりやすい解説(ふりがな付き)
●理論をゲームと共に学べる
●書く勉強と、弾く実践の勉強が同時にできる
というところではないか、と思います。
また、コード進行を「キャッチボール」に例えて、
「進み方の決まり」を視覚的に分かりやすく説明しています。
例えて挙げてみると、
「はじめとおわりはお母さん。
お母さんからなげてお母さんで終わります」
「お母さんとこどもであそぶこともあります」
「お父さんからおじょうさんにはボールをなげません。
ボールがはやくてあぶないのです。最後はいつもお母さんです」
実際の教本をご覧になると分かりますが、主和音から
属七の和音への進行などを、分かりやすい例えで説明します。
またこの教材では、小さい子の理解を促すために、
音楽の記号を、いろんなキャラクターにして登場させています。
例えば、
【ト長調ハウスでの「ファープちゃん」(ファの♯:ねこ)】
【ヘ長調ハウスでの「シートくん」(シの♭:いぬ)】
という感じです。
この教材の「はじめに」にもありますが、コードネームを
覚えることは、自分で弾く「アレンジ力」につながります。
また、中高生になってピアノをやめざるをえない状況でも、
コードネームの知識があれば、自分一人でピアノを楽しむことも
できますよね。
さらに、幼児教育や幼稚園の先生を目指す人にとっても、
コードネームは必須の知識。
この教本なら、分かりやすく楽しく理解できるでしょう。
純粋に、コードネームの基礎から学びたいという先生も、
この教本を使うことで、子供たちと一緒に勉強できます。
コードネームの教本はたくさんありますが、これはアイデアや企画・構成、
イラスト、さまざまな面で優れた教材ではないかと思います。
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