これまで、たくさんのピアノの先生に
お会いしてきました。
そこで気づくのは、
どの先生も、何事にも真剣に向き合う、
という点です。
これは、ピアノとの関わりにも
関係があるように思います。
小さい頃から、毎日何時間もピアノと向き合い、
小さなことを、真剣にコツコツ積み重ねる。
そんな、多くの人にとって難しいことを、
当たり前のように大切にしながら、
何年も、実践してきているわけです。
まじめに、努力を積み重ねられる人、
それがピアノの先生だと思います。
■理想を高くすると…
ただ、まじめな人は、自分に厳しくなりがちです。
「(私は)こうあるべきだ」
という高い理想、つまり自分への
期待値を高く設定してしまう。
すると、そうでない自分が見えたときに、
すごく落ち込むわけです。
「私は毎日、2時間ピアノをさらうべき」
たとえば、自分にとって高いハードルを設定すると、
できなかったときに、がっかり度も高くなります。
そんなときに限って、
SNSで友人のリサイタルが流れてくるわけです。
キラキラして見えます。
すごいなぁ…それに比べて私は…
それで、またがんばるわけです。
さらに、理想を高く、自分への期待値を高く…
すると、できなかったときの落ち込みも、
モノが取れない溝のように、どんどん深くなるわけです。
■いちばん大切なのは「あなた」
ピアノの先生にとって、
レッスンは大切な仕事です。
生徒さんも、保護者の方も、
すべての人が大切です。
でも、忘れてはいけないのは、
いちばん大切なのは、ご自身だということ。
レッスンも、教育も、
いちばん大切なのは、あなた(私)です。
あなたが幸せでなければ、
生徒さんも幸せになれません。
あなたがいい状態でなければ、
いいレッスンはできません。
では、幸せとか、いい状態とは何か?
「ありのままの自分」でいいと思えたときです。
「ありのままの自分」に感謝できるときです。
大丈夫です。十分がんばっています。
誰とも比べなくてもいいんです。
なんとかなります。うまくいきます。
自分へのありがとうは、すぐそばに、たくさんあります。
■先生のすべてが、生徒のものに
私も子育てをする一人の親として、
最近、本当に思います。
レッスンも子育ても、同じだなと。
親のすべてが、子どものものになる。
おなじように、
先生のすべてが、生徒のものになります。
先生の幸せが、生徒の幸せになります。
先生の喜びが、生徒の喜びになります。
先生の「私は大丈夫!」が、
生徒の「私は大丈夫!」になります。
先生の「ありのままが最高」が、
生徒の「ありのままが最高」になります。
生徒がよくなれば、私(先生)も幸せ、ではないんですね。
逆です。
私が幸せだから、生徒も幸せになるんです。
「ありのまま」の自分を受け入れられるから、
生徒の「ありのまま」も受け入れられます。
自分は自分でいい、
と思える先生は、幸せだと思います。
花壇に咲く花たちは、比べません。
ありのまま、だから美しいのです。
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今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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