おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という曲集です。
作曲者は、セルゲイ・プロコフィエフ。
プロコフィエフといえば、
音楽史でも重要な作曲家の一人ですね。
今回は、そのプロコフィエフの作品のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の中島克磨先生による、
「ピアノのための10の小品(Op.97)について」
から引用すると、
「このアルバムは、6つのピアノ小品集Op.102に
比べると一つ一つが短く、10曲のうち殆どが
2分位の曲からなっている。調号がつけられては
いるが、通常のハーモニーの進行では考えられない
動きによって、調性感がありつつも斬新な響きに
なっている」
とあります。
本書は、シャルル・ペローの童話に
基づくバレエ音楽《シンデレラ》の中から、
プロコフィエフ自身が個性豊かな
10曲を選んだオリジナルのピアノ独奏作品です。
「シンデレラ」は、プロコフィエフが
キーロフ(現マリインスキ―)劇場から
依頼を受けて書いたバレエ音楽。
(初演は1945年11月21日、ボリショイ劇場にて)
本書の巻頭には、中島克磨先生による解説と、
ピアニストの上野優子先生による
各曲ごとに演奏へのアドヴァイスが付けられています。
また、上野先生による運指とペダリングは、
本書の大きな特徴の一つとなっています。
収められている作品を「CONTENTS」から
ご紹介してみましょう。
【CONTENTS】
10 Pieces from“Cinderella”Op.97
1.「春の妖精」Spring Fairy
2.「夏の妖精」Summer Fairy
3.「秋の妖精」Autumn Fairy
4.「冬の妖精」Winter Fairy
5.「バッタとトンボ」Grasshoppers and Dragonflies
6.「東洋風の踊り」Oriental Dance
7.「パスピエ」Passpied
8.「カプリッチョ」Capriccio
9.「ブーレ」Bourree
10.「アダージョ 王子とシンデレラ」Adagio:The Prince and Cinderella
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◆(2)プロコフィエフの世界観に触れられるピアノ曲集
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セルゲイ・プロコフィエフは、
1891年に生まれ、1953年に没した作曲家。
作曲のみならず、指揮者、ピアニスト
としても活動を展開しました。
「ロメオとジュリエット」や「ピアノソナタ」
などの作品は、ご存じの方も多いでしょう。
私も学生時代に「ピアノソナタ第3番Op.28」は、
勉強した記憶がありますね。
そこで本書。
3幕7場の50曲からなる、
バレエ「シンデレラ」からの作品。
バレエの色彩的なおとぎの世界が、
プロコフィエフの個性溢れるピアニズムによって
美しいピアノ曲になっています。
第10曲以外は、演奏時間が2~3分程度の
短い曲で構成されています。
特筆すべきは、ピアニストの
上野優子先生によるペダリングでしょう。
「音楽的な表現に即した運指を心がけた」
という運指は、特徴的な表示となっています。
たとえば、
「踏み込んで1/2、1/4の深さにする」
「踏み込んでゆっくりはなす」
「深く踏み込んでペダルの底の辺りで踏み替える」
といった感じで、楽譜上に
特別なペダル記号が記されています。
プロコフィエフというと、とっつきにくい、
難解というイメージがあるかもしれませんが、
本書には素敵な作品が散りばめられており、
プロコフィエフの世界観を味わうには最適な一冊。
先生ご自身が弾くのも、生徒さんが、
レッスンや発表会で弾くのもいいでしょう。
ご興味があれば、お手に取ってみてください。
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『《シンデレラ》ピアノのための10の小品 作品97 』上野優子・運指・ペダル、解説・中島克磨
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◆(3)編集後記
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今回ご紹介のプロコフィエフの楽譜の
運指とペダリングをご担当された、
ピアニストの上野優子先生。
その上野先生が、来月8月号の
演奏活動はもちろん、執筆やご講演、
そしてピアノ指導と幅広くご活躍です。
今回は、その上野先生に、
ピアノ指導の秘訣はもちろん、
本当の楽譜の読み方、テクニック指導など、
幅広い話題でお話をお伺いできました。
やわらかい雰囲気の上野先生ですが、
ピアノへの情熱や愛を感じる、
そんな対談でしたね。
近々、YouTubeチャンネルでも、
上野先生のお話をアップする予定ですので、
こちらも楽しみにしていただけたらと思います。
ぜひご期待ください。
それでは最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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