★藤 拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.751より
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「ピアノ講師ラボ」にご登録の先生に向けて、
毎月2通、メルマガをお届けしているんですね。
「ラボニュース」というもので、
有料会員様はもちろん、サイトにご登録の先生にも、
無料で配信しています。
2月末に配信したメルマガが、いつになく反響があったので、
「こんな内容をお届けしていますよ」
というご紹介もかねて、今回載せてみます。
それは、こんな記事でした。
■ことの始まりは前髪から…
先日、娘を連れて美容室に行きました。
この春で小学校を卒業する娘。
その娘が、友達の影響なのか、
突然、前髪を切りたいと言い始めて…
前髪カットをしに、飛び込みで近くの美容室へ。
運よく、すぐに切ってもらえることになりました。
結果的には、新しい前髪に満足したようですが、
個人的には、前髪よりも「カット料」に、
いろいろ考える部分がありました。
■その金額は…
その美容室では、
小学生の前髪カットは1,000円(税抜き)
時間的には、10分ほどだったでしょうか。
つまり、10分の技術料が1,000円。
それが高いのか安いのかは、
相場を知らない私には分かりませんが、
一見すると、
「たった10分」「前髪をちょっと切るだけ」
でその値段では高いのでは?と思う人も、
もしかしているかもしれません。
でも、私が思ったのは逆で、
●美容師さんが何年もかけて培ってきた技術
●これまで何人もの人の髪を切ってきた経験
●髪質や顔の形から最適な長さを導く提案力
●お客さんの要望に限りなく近づける理解力
●何よりその場所に美容室を維持する経営力
…まだまだあると思いますが、
そうしたカットの「背景」にあるものを考えると、
その値段は、決して高いものではない、
むしろすごく良心的なのでは、と思うわけです。
■ピカソの30秒
以下は、ビジネス書ではよく引用される話です。
ピカソの絵に関する逸話です。
おそらくフィクションの可能性はありますが…
「自分の価値」について考えさせられる
お話かと思いますのでご紹介してみます。
・・・ ・・・ ・・・
ある日、レストランでピカソが食事をしていました。
そこへ、ピカソのファンという婦人が来て、
「ナプキンに何か描いてくださる?」
とお願いしたところ、ピカソは微笑みを浮かべ、
サッと美しい絵を描きました。
絵を婦人に渡しながら、言いました。
「この絵の値段は100万ドルです」
驚いた女性は言いました。
「高すぎるわ。あなた30秒で描いたんじゃない」
ピカソはこう答えました。
「いいえ違います。30年と30秒ですよ」
・・・ ・・・ ・・・
■ピアノレッスンも同じ
いかがでしょう?いろいろ考えさせますよね。
サラッと描いた絵、パッと切った前髪。
たしかにかかった時間は短いかもしれません。
でも、その背後には膨大な時間と経験、
見えない価値が存在している。
このことは、ピアノレッスンも同じですね。
私たちピアノ指導者が、
小さい頃から時間をかけて培ってきたもの、
そこにかけたお金、技術、経験…
それらをお金に換算したら、大変な額でしょう。
レッスン代の価値も、10分数万円みたいな
ことになるかもしれません。
■値付けは難しい…
無形のものを提供する人(仕事)にとって、
値付けは、最も難しいことの一つです。
自分の技術や価値に、値段を付けるわけです。
経営とのバランスを考えながら、
いわば自分の中で折り合いをつける作業ですから、
本当に難易度が高い。
これでいい、という答えはないとも言えます。
■ピアノのレッスン代は…
ピアノ教育業界を考えてみると、
低料金だと感じている先生は多いでしょう。
もう何十年も月謝の値上げをせずに来ている、
そういう先生もいらっしゃるかもしれません。
しかも、体験レッスンは無料、
教材費も先生持ち、発表会費は赤字、
コンクールの付き添いも自腹…
生徒の楽譜を買いにいく時間やコストだって、
先生にはかかっているわけです。
もちろん、生徒の笑顔や仕事のやりがいは、
お金にかえられるものではありません。
それでも、やっぱり切り離せないのが、
「お金」や「価値」についてだと思うわけです。
先ほどのピカソではありませんが、
私たちがやってきたこと、経験…
それらを総合してみると、
30分のレッスンでも、値段が付けられないほどの
価値があるとも言えるわけです。
■答えはないけれど…
お金のことは、本当に難しいです。
答えはないかもしれません。
そういう前提において、
私が値付けで大切だと思うのは、
差し出す価値といただく金額が、
指導者の中で、納得できているかどうか。
プロフェッショナルとして妥当かどうか。
その金額でも喜んで支払ってくれるかどうか。
自分の価値を低く見積もらないこと。
それだけの金額をいただく努力を、今もしているか。
お金をいただいて指導している以上、
私たちはプロフェッショナルです。
その意識と金額は大きな関係があります。
とはいえ、お金に関することは本当に難しいです。
私も十分理解していますし、
誰にとっても、完璧な答えはないでしょう。
でも、自分の価値を深く考えてみること、
最適解を導く努力は、すごく重要です。
生徒さん、保護者、プロである私。
レッスンはもちろん、お金に関しても、
「三方よし」の経営ができれば、
教室がうまく回るのは、きっと間違いないでしょうね。
★藤 拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.751より
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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