ピアノ指導者もいつもたった一つの「ド」の音に感動し心動いているか？ヘレン・ケラーの言葉に学ぶピアノ指導の本質

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★藤拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.768（2023年7月1日配信分）より

教室に生徒が来て、レッスンする。

そんな、当たり前の毎日のなかで、

生徒さんの成長を感じたり、

ずっと伝わらなかったことが、

ある日、パッと道が開けたように、

子どもたちの心に届いたり。

そうした、何気ない毎日のレッスンの中で、

数は少ないかもしれないけれど、

小さな気づきや、幸せがあって…

そんな瞬間を味わうたびに、

レッスンをしていて良かったな、

これからもがんばろう、と思います。

■忙しい毎日に…

ただ、毎日があまりにあっという間で、

幸せに気づく心の余裕がなかったり、

気ぜわしい日々の中で、

通り過ぎていくものばかりを目で追いながら、

もっと大切にしなければならないものが

たくさんあるのではないか…

そんな自問をすることも、少なくありません。

■こんな逸話が

ヘレン・ケラーをご存じかと思います。

アメリカの教育家、社会福祉活動家で、著作家。

幼少期から目が見えず、耳が聴こえない、

という二重の障がいを持ちながら、

それを乗り越えて、運動家として

世界中で活動した人物です。

そのヘレン・ケラーにまつわる逸話で、

こんなお話があります。

・・・　・・・　・・・　・・・

ある日、ヘレンは、

森の中を散歩してきた友人に聞きました。

「森の中に何があったの？」

友人は「特に何も」と答えました。

ヘレンは、こう思いました。

「1時間も森の中を散歩して、

興味のあるものを何も見なかったなど、

ありえるだろうか。

目の見えない私だって、

何百というものを見つけるというのに」

「目の見えない私が、

目の見える人たちに助言します」

「明日、急に目が見えなくなって

しまうかのように目をお使いなさい」

「明日、急に耳が聞こえなくなって

しまうかのように、人々の歌声を、鳥の声を、

オーケストラの力強い響きをお聴きなさい」

「明日、触覚がなくなってしまうかのように、

一つひとつのものにお触りなさい」

「明日、嗅覚と味覚を失うかのように、

花の香りを嗅ぎ、食べ物を一口ずつ賞味しなさい」

「あらゆる感覚を最大限に活用しなさい。

世界があなたに見せてくれているすべてのもの、

喜び、美に、栄光と恵みが宿っているのです」