先日、配信したメルマガに、

思わぬ反響がありましたので、

ちょっとブログでもお伝えしてみます。

★藤 拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.839(2024年11月30日配信分)より

・・・ ・・・ ・・・ ・・・

ピアノの先生は、とても真面目です。

それはそうです。

小さい頃から、毎日コツコツと、

地道に同じことを続け、

時には、嫌だと思うことも、

意思に反してがんばったり、

誰から認められなくても、

一つのことに向き合い続け、

自分の中にある小さな幸せを、

見つめながら努力し続けている。

これだけ、ひとつの同じことを、

続けられる人は、他にいるでしょうか。

■むしろ抜いたほうが…

ピアノを弾くとき、教えるときに、

もっとも難しいのが「脱力」ですよね。

力を抜くこと。

当たり前のことなのですが、

なぜかこれがとても難しい。

坐禅で「手足や肩の力を抜け」と

言われてすぐできる人は、ほぼいないそうです。

それだけ、力を抜くというのは、

簡単なことではないわけです。

でも、ピアノを弾くのに、

力はそれほど必要ありません。

むしろ、力を入れ続けることほど、

ピアノに不必要なものはない。

反対に、力を抜いたほうが、

指は軽やかに動き、音楽は流れ、

響きは豊かになり、ピアノが鳴る。

■20分のソナタは…

これは、生き方も同じように思います。

力を抜いたほうが、心が軽やかになり、

相手と心が通じ、目の前が彩り豊かに見える。

ただ、人間というものは、

力を入れるほうが得意なんですね。

自分の時間はいらないとばかりに

どんどん自分を追い込んでいく。

あの人には負けられないと、

いつも競争心に追われてしまう。

忙しくしていないと安心せず、

スケジュール帳を無理やり埋める。

だれかに褒められたい、認められたいと、

がんばっている姿を投稿する。

でも、それでは苦しくなるだけです。

そんなに力を入れ続けたら、

20分のソナタなど弾けません。

■流れるままに…

もっと力を抜けばいいのです。

もちろん、ピアノの脱力と同じで、

それが難しいのは分かります。

私も真面目なほうの人間ですから、

力を抜く難しさはよくわかります。

けれども、

いつも「何者か」でなければならない。

そう生きていると力が入ります。

音楽やピアノが、

教えてくれているではありませんか。

「そうじゃなくていいんだよ」と。

音楽に、忙しさは必要でしょうか?

音楽に、競争心は必要でしょうか?

音楽に、承認欲求は必要でしょうか?

音楽は流れるままが美しいのです。

ピアノも流れるから美しいのです。

私たちも、流れるままが美しいのです。

「何者か」でなくてもいいんです。

「大したことのない自分」でもいいのです。

力を抜いて、あなたらしく。

そのほうが、ピアノも人生も、

自然に流れ、豊かに鳴り響きます。

・・・ ・・・ ・・・ ・・・

★藤 拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.839(2024年11月30日配信分)より

最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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