おはようございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今回ご紹介する教材は、

「スカルラッティ ソナタ集 [原典版] New Edition」

という曲集です。

スカルラッティといえば、

イタリアを代表するバロックの作曲家。

お好きな先生も多いでしょうね。

今回はスカルラッティのソナタ集のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、

「音の詩人ともいうべきドメニコ・スカルラッティは、
そのソナタで独創的かつ超時代的な技法の世界を
繰り広げた。そこに使われた各種の技法は次にくる
古典派のピアノ演奏技法につながり(中略)ロマン派
から現代の作曲家たちにまで、さまざまな影響を与えた」

とあります。

巻頭の注釈にあるように本書は、

1981年に音楽之友社から刊行された、

「スカルラッティ ソナタ集(原典版)」

を「標準版ピアノ楽譜」シリーズとして

リニューアルしたもの。

ドメニコ・スカルラッティ(1685年~1757年)

は500曲を超えるソナタを残しましたが、

数あるソナタから90曲を厳選して、

3巻にまとめたのが本シリーズ。

(現在は第1巻~第2巻まで刊行されています)

カークパトリック編の筆写譜を

もとにした原典版であり、

中山靖子先生が校訂・運指・解説されています。

ちなみに「第1巻」では、K.1からK.98の

30曲が収録されています。

本書におさめられている作品をご紹介してみましょう。

【Contents】

●はじめに

【1】ソナタ K.1/L.366
【2】ソナタ K.2/L.388
【3】ソナタ K.9/L.413
【4】ソナタ K.10/L.370
【5】ソナタ K.11/L.352
【6】ソナタ K.13/L.486
【7】ソナタ K.14/L.387
【8】ソナタ K.17/L.384
【9】ソナタ K.19/L.383
【10】ソナタ K.20/L.375
【11】ソナタ K.23/L.411
【12】ソナタ K.24/L.495
【13】ソナタ K.26/L.368
【14】ソナタ K.27/L.449
【15】ソナタ K.29/L.461
【16】ソナタ K.30/L.499
【17】ソナタ K.33/L.424
【18】ソナタ K.35/L.386
【19】ソナタ K.39/L.391
【20】ソナタ K.45/L.265
【21】ソナタ K.47/L.46
【22】ソナタ K.54/L.241
【23】ソナタ K.55/L.335
【24】ソナタ K.62/L.45
【25】ソナタ K.64/L.58
【26】ソナタ K.69/L.382
【27】ソナタ K.84/L.10
【28】ソナタ K.87/L.33
【29】ソナタ K.96/L.465
【30】ソナタ K.98/L.325

●注解

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◆(2)解説や奏法の助言が充実していて嬉しい実用的な楽譜

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私も一時期、スカルラッティのソナタに

魅了された時期がありました。

どれを弾いても独創的で、多彩な音楽。

演奏効果を狙ったものもあったりと、

弾いているだけで楽しくなったものです。

もうだいぶ前になりますが、

リサイタルの冒頭に弾いてみましたね。

そこで本書。

500曲をこえるスカルラッティのソナタから、

厳選した90曲を全3巻におさめたシリーズ。

1981年に刊行された、

「スカルラッティ ソナタ集(原典版)」

の楽譜や解説等はそのままに、

より使いやすさを目指したリニューアル版。

現在は「第2巻」まで出ているようです。

★参考「スカルラッティ ソナタ集2 [原典版] New Edition」

特筆すべきは、やはり中山靖子先生による

校訂、解説や運指でしょう。

なかでも解説では、作曲家や版ついてはもちろん、

装飾音の特徴、奏法に関する助言など、

貴重な情報に溢れています。

今回、あらためて私もいくつか弾いてみましたが、

かつて奏法があいまいだったところも、

中山先生による解説・助言で解決。

まさに実用的な版といえるでしょう。

スカルラッティのソナタが

お好きな先生はもちろん、

コンサートなどで弾いてみたいと

思っている方は揃えたいシリーズ。

ご興味がおありでしたら、

お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 スカルラッティ ソナタ集 [原典版] New Edition 』中山靖子・校訂・運指・解説

★リンク先は「第1巻」となっております

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◆(3)編集後記

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短い作品だけれど、心に残るような素敵な曲…

毎週、そんな小さなピアノ曲を弾いてみています。

今回は、サン=サーンスの「子守歌」です。

楽譜は学研さまからの、

「ピアノの先生のための 発表会小品集」です。

本書の巻末にある「演奏ガイド」によると、

この「子守歌」は、サン=サーンス(1835-1921)が、

何と7歳の頃(1842年)に作曲したものとのこと。

すでにこの頃から作曲家としての才能も

開花していたということでしょう。

素朴でありながら、夢見るような作品。

わが子がふわふわの赤ちゃんだったときを

思い出しながら演奏してみました。

発表会の選曲にも良いのではと思います。

★気づけば、あっという間に54曲目
サン=サーンス「子守歌」

また、来月2025年3月号の「ピアノ講師ラボ」に

ご登場の大政直人先生との最後の動画を公開。

大政先生は作曲家としてのご活動はもちろん、

コンサート企画や講演活動、コンクールの審査や、

ピアノ指導など、幅広くご活躍です。

今回の対談では、その大政先生に、

必ず上達させるピアノ指導の秘訣、

作曲家目線でのソルフェージュ指導、

子どもの感性を育てる考え方…

などなど、日々のピアノ指導に

直結するお話をいただくことができました。

さて、その大政先生との最後の動画は、

恒例の「一問一答」です。

ワインの専門家でもいらっしゃる大政先生が

おすすめのワインはまさかの…!

こちらもぜひご覧ください。

★ピアノ講師ラボ動画対談vol.201
「作曲家として最も大切なことは?おすすめのワインはまさかの!大政直人先生への一問一答」

それでは今日もお読みいただき、

本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

いつも本当にありがとうございます。

★次回2025年3月号は大政直人先生との対談!聴けるチャンスは2/28まで!画像をタップ

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