これはピアノの先生こそ必読かもしれませんね。
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.373(2015年9月16日配信)より
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今日ご紹介するのは、
という書籍です。
著者は演奏家であり、指導者でもある角聖子先生。
この教本メルマガでも、以前ご著書を取り上げ、
とても反響がありました。
今回は、角先生による大人のピアノ学習者に向けた、
演奏や練習法などのノウハウが詰まった書籍のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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本書の「あとがき」から引用すると、
「多くを指導する中で確信したのは、ピアノを始めようと
思う人に才能のない人はいない、ということ。また、苦手
とするところや行き詰まる原因などは、ほとんどの人に共
通するということ。更に、どんな人でも問題の解決法や上
達法は必ずある!ということでした」
とあります。
本書は、大人のピアノ学習者に向けた書籍です。
どのようにピアノに向かえば、上達が近づくのか。
本当に身になる練習方法はどんなものなのか。
技術的な話だけにとどまらず、メンタル的な部分を
実績とご経験に基づいて書かれています。
本書の構成を章立てからご紹介しましょう。
【第一章】なぜうまくなれないのか
1ピアノはむずかしい楽器です
2挫折感を持たずに進んでいくために
3練習よりもコツ
【第二章】いい演奏とは中身を磨くこと
4魅力的な演奏にするための表現力
5耳と指をつなぐブラインドタッチ
【第三章】力が抜ければうまくいく
6脱力することがすべての基本
7弱い音で鳴らすことが表現力をつける
8バランス感覚をつける
9拍感覚が保てれば、リズムは簡単です
10集中と執着
11速いパッセージの練習法
12トリルをきれいに弾く
【第四章】ピアノが楽しくなる
13上達感が持てる方法
14スランプはチャンス!
15レパートリーが進歩させる
16譜面が読めるようになる方法
17柔軟な発想で行きましょう
18譜面通り弾かなくてもいいんじゃない?
【第五章】人と繋がっているということ
19ノーミスにこだわると大切なものを失う
20レッスンに通う意味
21人前で弾くから成長する
22大人のピアノの醍醐味とは
音楽用語集
あとがき
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◆(2)ピアノの先生こそ読んでおきたい指導に役立つ一冊
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私もこれまでたくさんの大人の方と一緒に、
ピアノ指導を通して勉強してきました。
そこで感じるのは、どの方も本当に真面目だということ。
ピアノを学ぶ上でこれはとても大切なのですが、
反面、楽しむことへの「壁」になる可能性もある。
とにかく間違わないことだけを目指すあまりに、
「楽しむ」ことから遠ざかってしまう場合もあるわけです。
ピアノの先生であれば共感いただける部分でしょう。
では、どうすれば楽しみながら上達へと
導いてあげられるのでしょうか?
そのヒントが本書にあります。
本書を読んで、心に残ったフレーズを
いくつか挙げてみましょう。
○プロセスを楽しみながら、小さな成果を積み重ねることが大事
○大人のピアノでは「努力」や「根性」に注意が必要
○ピアノは手の動きを聴覚と結びつけて覚えることがとても大切
○苦手パートのところでは、口角を少し上げてみるのもお勧め
○ピアノをうまく弾くには「ながら感覚」が必要
○目は先、耳は今をキャッチしなければならない
○聴き方のレベルを上げることが譜読みの上達のポイント
○練習をするというよりコツを掴むほうが大事
○少しお金はかかりますが、譜面を2冊用意するのもお勧め
○レッスンは、成果を見せる場というより、進歩するための学びの場
○ミスをした瞬間に、ふっと冷静になるように訓練をする
○発表会で気持ちよく弾けるコツは、居直って心を開くこと
また「よい指導者、よい先生」として、
以下のことを挙げられています。
●生徒のよいところを見出してくれる人
●生徒の気持ちを柔らかくしてくれる人
●生徒側の疑問質問に真摯に向き合ってくれる先生
●美しく魅力的な音で表情豊かに弾ける人
●レッスンでよく弾いて聴かせてくれる先生
●自分自身の演奏向上のために勉強を続けている人
私もピアノを教える人間として、
忘れてはならない部分と自戒しました。
この書籍を読んで感じたのは、著者の
角先生の言葉の美しさ、そして力強さです。
ときにピアノ学習に悩む読み手を癒し、勇気づける。
「好きな音楽で人とつながるために、
ピアノで何を伝えられるかを考えたほうがいい」
「素直に楽しく音楽に集中していく方が、ずっとずっと
幸せで素敵なピアノライフを送れることと思います」
最後にあったこの言葉は、多くの大人の
ピアノ学習者に勇気を与えることでしょう。
本書は大人のピアノ学習者のための書籍ですが、
ピアノの先生こそ読んでおくべき本かもしれません。
ご興味のある先生は、一度お手に取って
みてはいかがでしょうか。
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◆(3)編集後記
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弊社ブログではご紹介いたしましたが、おかげさまで、
今年も「レッスン手帳2016」の監修をさせて頂きました。
2014年にリリースして、今回3年目となる手帳。
毎年、ピアノの先生への丁寧なヒヤリングを実施、
可能な限りの改善を繰り返してきました。
今回の「レッスン手帳2016」もかなり進化しました。
大切な中身はもちろんですが、今回は表紙デザインも
素敵な感じに仕上がっています。
こちらの記事で写真付きでご紹介しておりますので、
もしよろしければご覧ください。
★「今年も手帳シーズンの到来!
『レッスン手帳2016』がさらに進化して来月10月に発売!」
今回は、初回限定生産でのリリース。
売り切れになったらそこで販売終了となります。
発売は10月中旬ですが、もしよろしければ
楽器店等で予約していただけたら幸いです。
●Amazonでも詳細が見れます↓
皆様のレッスンライフがさらに充実するツールとして
ご活用いただけましたら幸いです。
それでは今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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