2冊揃ってはじめてメソッドが完結するようです。
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.381(2015年11月11日配信)より
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『 ピアノ・脱力奏法ガイドブック Vol.2 <実践編> 』 岳本恭治・著
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おはようございます。
株式会社リーラムジカの藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という教材です。
この教本メルマガのvol.359にて、本書の1巻を
ご紹介しましたが、かなりの反響でした。
★参考「ピアノ・脱力奏法ガイドブック Vol.1 <理論と練習方法>」
著者は、日本フンメル協会会長である岳本恭治先生。
以前ご紹介した1巻が「理論と練習方法」でしたが、
第2巻となる本書が「実践編」となっています。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「まえがき」から引用すると、
「本書は、『ピアノ・脱力奏法ガイドブック Vol.1』
<理論と練習方法>の続編で、チェルニー30番をテキスト
とした実践的なテクニックを学ぶためのガイドブックと
なっています(中略)30曲それぞれ『脱力用のアナリー
ゼ』を行い、『脱力用のトレーニング』を確実に身につ
けることが出来ます」
とあります。
本書の副題は「チェルニー30番を使って」。
なぜチェルニー30番を使うのかという疑問に対して、
同じ「まえがき」から要約すると、
【1】脱力奏法での「入力」と「脱力」を習得するのに、
同じ音型を繰り返すドリル型の練習曲が適している
【2】曲の途中で極端なテンポの変更がない
【3】同時に弾くオクターブが登場しない
【4】広く親しまれ、多くの人が練習する教材である
おさらいという意味で、第1巻から
「脱力奏法(合理的奏法)」を引用すると、
「指を無理なく伸ばし、指先を起こした状態で、
腕の重さと弛緩を基本として、無駄なく筋力を使う奏法」
とあります。この奏法のメリットとして、
○手のアーチが理想的で軽く速く指を動かすことができる
○弱音でも響きが充実、まろやかで、強音でも割れない
といったことを挙げています。
この脱力奏法を身につけるために、第2巻では
実践編としてチェルニーの練習曲で解説。
巻頭に「脱力奏法を実践するための基礎知識」
という「全曲共通の練習方法」の解説があります。
それに続き、チェルニー30番の1番から30番まで、
各曲の具体的な練習方法が掲載されています。
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◆(2)「脱力奏法」を実践で学ぶシリーズの続編
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私も小さい頃、多くの方と同じように、
チェルニー30番を課題として与えられました。
残念ながら優秀ではないため、30曲終えるのに
相当な時間がかかった記憶があります。
それなりに音楽的経験をしてきた現在、この曲集を
新しい視点で見ると、多くのものが見えてきます。
また、当時はつまらない曲だと思っていたものも、
不思議と魅力を感じたりもします。
もちろん当時はこの曲集で「脱力」を
学ぶという意識は皆無でした。
今回の書籍をきっかけに、チェルニーの練習曲を
「脱力奏法」という視点で眺めてみる。
そこに新しい気づきがあったのも発見でした。
さて本書は「実践編」とあるように、第1巻の
内容をふまえた上で書かれたものです。
つまり単独では理解が難しいため、第1巻を熟読、
内容をきちんと理解しておく必要があるでしょう。
本書だけで「脱力奏法」が理解できない場合は、
公開講座で学ぶのも一つの手段でしょう。
それだけ脱力は「体験的」なものであり、
実践でしか身につかないもの。
本書の「脱力奏法」の実践も、いかに自分の
「感覚」を研ぎ澄ませ、確かめながら行っていくか。
ここにポイントがありそうです。
脱力のヒントが満載の2冊のシリーズ。
ご自身の演奏や、生徒への脱力指導でお悩みの
先生は、お手に取ってみてはいかがでしょうか。
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『 ピアノ・脱力奏法ガイドブック Vol.2 <実践編> 』 岳本恭治・著
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◆(3)編集後記
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今回ご紹介の書籍の著者、岳本恭治先生。
嬉しいことに、来月12月号の「ピアノ講師ラボ」の
対談音声CD教材にて、ご登場が決まりました。
岳本先生といえば、ご著書も多数、演奏活動も盛んな
ピアニストであり研究家でもあります。
今回の対談では「脱力奏法」にフォーカスして、
そのエッセンスを余すところなく語って頂きました。
お話がとにかく楽しい先生で、深いお話を、
ユーモアを交えて語っていただきました。
書籍だけでは理解が難しい部分も、
実際にお話をお聴きして納得しました。
★「ピアノ講師ラボ」vol.45
「岳本恭治先生が語る!
演奏を劇的に変える脱力奏法の実践と指導のポイント」
○岳本先生がレッスンでこれだけは大切にしていること
○現代のピアノの演奏に必須!「脱力奏法」とは何か?
○脱力のための「指を鍛える方法」を伝授!
○ショパンのポジションでできる「ぷかぷか練習」
○呼吸と姿勢の「切り離せない関係」とは?
○弱い指ほど少しずつトレーニングする理由
○ツェルニー30番を取り上げての実践を公開!
○ブルグミュラーの練習曲で「アクセル練習」の解説
○大作曲家はこんなレッスンをしていた!
○テクニックを鍛えるためのおススメの教材は?
○弾ける子こそやって欲しい!テンポ感を高める方法
○これからのピアノの先生は自信のあるもので勝負!
○岳本先生にとっての「プロフェッショナル」とは?
11月30日(月)までにご入会の先生は、
この岳本先生の対談音声CD教材からスタートできます。
「新しい学び」をご体験いただけたら幸いです。
それでは今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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レッスン手帳2016「スリム マンスリー」
★11/30までにご入会の先生は岳本恭治先生の教材からスタート!
始めた人から変わっていく。「ピアノ講師ラボ」
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