あの練習曲を連弾で…
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.388(2016年1月13日配信)より
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 ふたりのチェルニー30番 連弾伴奏集 』 佐々木邦雄・伴奏作曲
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつもこのブログをお読みいただき、
本当にありがとうございます。
株式会社リーラムジカの藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という教材です。
著者は人気作曲家の佐々木邦雄先生。
これまでも数々のご著書を、
この教本メルマガにてご紹介してきました。
今回は、その佐々木先生の新刊のご紹介です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今日のチェックポイント◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
巻頭の「まえがき」から引用すると、
「この伴奏集は私が主宰するケー・エス・ミュージックに
おける『ツェルニー30番練習曲』のアナリーゼ&指導法講
座(全8回シリーズ)の際に創作したものです(中略)この
伴奏集を用いることで、レッスンを活性化し、発表会や演
奏会でも他のレパートリー曲に匹敵する音楽的魅力を醸し
出すようになります(中略)また2台のピアノでのデュオ演
奏や、電子ピアノなどで音色を変えて活用するなど、また
一味違った世界も演出できます」
とあります。
また巻頭の「伴奏譜のコンセプト」から引用すると、
【1】原曲には手を加えない
⇒プリモ(原曲パート)はそのまま弾けて、
曲のイメージはそのままに充実した音楽内容
【2】ピアノ1台の連弾で演奏可能
⇒4手連弾も可能、手が交差する箇所は伴奏譜の
一部を省略して弾けるようにした
【3】伴奏は出来るだけシンプルに
⇒プリモを魅力的にサポートしつつ、できるだけ
易しく弾けるレベルを目指した
各曲には「Advice to Primo」という、プリモパートを
弾く際のアドバイスも掲載されています。
伴奏とアンサンブルする際に参考になります。
★こちらで実際の演奏を視聴できます←
(佐々木先生のサイトにいきます)
ちなみに本書は、同じく佐々木先生による
のシリーズ第2弾とも言える楽譜です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆(2)チェルニー30番を生徒に与えている先生は必見
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
チェルニー30番練習曲といえば、ピアノ学習者であれば、
知らない人はいない、定番の教材。
ただ、この曲集にそれほどいいイメージを
持っていない方ももしかしているかもしれません。
小さい頃の私がまさにそうでした。
けれども、今あらためて弾いてみると、
練習課題が明確でとても簡潔に書かれてあり、
もちろん練習法に吟味は必要ですが、
学習効果が見込める練習曲、と感じます。
普段は一人で地道に取り組む練習曲。
今回ご紹介のような連弾でアンサンブルすることで、
響きを聴くこと、リズムや音楽を感じること…
など、生徒にとって多くの気づきが
得られるのではと感じました。
たとえば、生徒のチェルニー30番のおさらいとして、
先生と連弾を通して、音楽を創ってみる。
連弾を体験した後、生徒があらためて、
オリジナルの曲をソロで弾く。
きっと「連弾前」と「連弾後」では、
演奏も少なからず変わっていることでしょう。
巻頭の「レッスンでの効果的活用法」にあるように、
次の練習方法は効果があるのではと感じました。
●チェルニー本体の右手練習時に、伴奏譜のすべてを先生が弾く
●本体の左手練習時に、伴奏譜の低音部パートのみ先生が弾く
●伴奏譜の音色を電子ピアノ等の他楽器で、音色を変えて演奏
●ピアノ2台に3~4人で6手~8手連弾でのアンサンブル演奏
伴奏譜にはコードが付いているので、先生の即興で、
いくらでもアレンジを効かせて楽しめます。
ちなみに、佐々木先生のケー・エス・ミュージックでは、
「ツェルニー30番」講座のDVDも販売されているようです。
本書の模範演奏CDは、2月下旬に発売予定とのこと。
チェルニー30番をレッスンで使用されている先生には
いろいろと活用できそうな一冊。
ご興味のある先生は、一度お手に取って
みてはいかがでしょうか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 ふたりのチェルニー30番 連弾伴奏集 』 佐々木邦雄・伴奏作曲
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆(3)編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おとといは成人の日でしたね。
街では美しい着物を着た新成人が、
笑顔で歩いていたのが印象的でした。
さて、ピアノの先生にもご興味のありそうな
研究会のご紹介です。
懇意にさせていただいている、京都女子大学教授の
深見友紀子先生がプレゼンをされるそうです。
深見先生から詳細をいただきましたので、
内容を以下にお伝えしてみます。
・・・
【テーマ】
「ICT Music Session Vol.2~3つの音楽教育現場におけるICT活用」
【日時】
2016年1月24日(日) 14時~16時30分
【場所】
早稲田大学法学部8号館B107教室
【参加費】入場無料
【お問い合わせ先】
fukami@kyoto-wu.ac.jp
【1】保育者養成機関での電子楽器・電子機器活用事例
2015年度京都女子大学児童学科深見ゼミ〈あいうえおんがくたい〉の卒業研究
中から、ICTに関連する電子楽器(電子ドラム、電子打楽器HandSonic、エレクト
ーン)を使用した演奏実践、サンプラーなどを使用した絵本の読み聞かせ実践を
紹介し、保育所・幼稚園、小学校における電子楽器・電子機器活用に関する提
案を行います。
また、スマートフォンに使用したBGMや効果音付けの実践などから、近年の女子
大生の電子メディアリテラシーの現状や、主体的にICT実践に取り組むために必
要なリテラシーについて解説します。
【2】音楽教室での電子楽器・電子機器事例
深見友紀子ミュージック・ラボでの実践の中から、未就学児がiPadで参加した
アンサンブル事例、YouTubeを活用したレッスンの事例を報告します。また、生
徒の保護者の立場から、自宅練習におけるアプリ使用の実際について解説しま
す。
【3】小学校での“一人1台端末”を活用したリコーダー反転学習事例
公教育現場では現在、反転学習が盛んに行われています。一方、音楽のレッス
ンでは、反転学習(自宅練習)はレッスンを成立させるための必須条件であり、
目新しいものではまったくありません。こうした状況において、東京都北区立
豊川小学校5年生のクラス(佐藤和紀教諭)で“一人1台端末”を活用したリコ
ーダー反転学習を行いました。日本教育工学会第31回全国大会(2015年9月)とほ
ぼ同じプレゼンを行います。
・・・
電子楽器・電子機器の活用にご興味のおありの先生は、
ご参加されてみてはいかがでしょうか。
【アンケートにご協力ください!】
さて、お伝えしております恒例の弊社アンケート。
ぜひご協力いただけましたら幸いです。
このアンケートは、全国のピアノの先生にご協力いただき、
教室運営や生徒募集の最新の状況を把握し、
ご回答を集計して、最終的には弊社のメルマガや
ブログ等を通じて皆様に情報を還元することが目的です。
ひいては、皆様の教室運営に生かしていただき、
ピアノ教室業界を盛り上げることも目指しています。
設問が多いのですが、必須項目にチェック、
だけなら2~3分で終わります。
先生のお優しいお気持ちに感謝いたしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
アンケートはこちら↓
★「ピアノ教室運営と生徒募集に関するアンケート2015」
それでは今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★全国3750名のピアノの先生が購読する無料メルマガ
「成功するピアノ教室」ご登録はこちら
↑毎週土曜日の朝に配信中。配信解除もいつでもすぐにできます
★新刊が発売、そして増刷になりました!
★「現場の先生直伝 生徒が夢中になる!ピアノレッスン アイデアBOOK」
★今年は売り切れ御免!の「初回限定生産」お早目に…
レッスン手帳2016「マンスリー&ウィークリー」
レッスン手帳2016「スリム マンスリー」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━