2016年4月号の「月刊ムジカノーヴァ」の
特集記事に少しだけ寄稿させていただきました。
今週の特集のテーマが、
「ピアノの先生におすすめ!音楽のお仕事」
実際にピアノ指導以外の音楽のお仕事に
従事された先生方の体験談の数々。
さまざまな音楽関係のお仕事が紹介されていて、
なかなか興味深いです。
■ピアノ指導のほかにどんな可能性があるか?
ピアノの先生にとって、メインのお仕事は、
やはりピアノの指導、レッスンでしょう。
ただレッスンは多くの場合、幼稚園や
学校が終わる時間帯からスタートします。
つまり、午前中から14時くらいにかけては
レッスンが入りにくい時間帯といえます。
午前中に大人のレッスンを入れることもありますが、
それもそれほど多くないでしょう。
たとえば、1人入れるくらいならば空けておきたい、
という先生も多いかもしれません。
レッスン前の空いた時間を活用したい、
他の仕事をして収入を得たい、
仕事を通して知識や視野を広げたい、
レッスン以外のスキルの向上を目指したい…
そんな先生もいらっしゃるかもしれません。
■レッスン以外の仕事から学ぶことは多い
今回のムジカノーヴァの特集では、
レッスン以外の音楽の仕事にフォーカス。
実際にお仕事をしている(した)先生の
実例を挙げながら考えてみています。
私も特集の最後に1ページほど寄稿しました。
そこでの内容を簡単にいうと、
「レッスン以外の仕事から学んだことは多い」
ということです。
たとえば、合唱伴奏やレセプショニストの経験は、
実際のレッスンや教室運営に役立っています。
(レセプショニストは演奏会の会場係の意)
レッスンでは、生徒の演奏に伴奏をつけたり、
アレンジのスキルは必須です。
そこで大切なのが「コード(コードネーム)」の知識。
音大では学んだ記憶がないのですが、
現場ではとても役立つのがコード。
これを私は合唱伴奏の現場で教えて頂きました。
また、レセプショニストの仕事では、
演奏会の裏方として必要なスキルや考え方、
お客様への気配り、接客の基本やマナー、
コミュニケーションの基礎などを学びました。
教室運営で大切なのが人間関係であるならば、
「気配り」「思いやり」「コミュニケーション能力」
は必須ですし、発表会などの企画運営の際にも、
レセプショニストの経験は生かせています。
■「これはどうレッスンに生かせるか?」という思考
その他、音楽関係でいえば、映画で使う
音源の録音(スタジオレコーディング)や、
中学校の音楽の非常勤講師のお仕事、
音楽以外は、接客のアルバイトもしました。
いずれも、レッスンや教室運営に直接関係は
しないものの、学ぶことは多かったですね。
大切だと思うのは、どんな仕事をしながらも、
「レッスンや教室運営に生かせる要素がある」
と考えて取り組んでみること。
自分が好きでたまらないお仕事、希望通りの
お仕事に従事できたら、それはとても幸せなことです。
ただ、もし自分が希望しない仕事、気乗りしない
仕事をせざるを得ない状況にいたとしても…
「どうせやるなら何かを得て学びにしてしまおう」
「むしろお金をいただきながら学べる!」
というマインドにシフトすると、見え方が一変します。
仕事で失敗すれば、当然落ち込みます。
私もいろいろな仕事でいろいろな失敗をしてきました(笑)
けれども今振り返ってみると、むしろ、
「失敗の経験の裏に本当の学びがあった」
と感じることがほとんどです。
うまくいったこともそうでないことも含めて、
「この学びはレッスンで生かせる!」
と考えられたときに、あらゆる仕事の経験が、
貴重な時間の積み重ねとなっていくのではと思います。
■中学生の頃のエピソードも含めて…
ある先生は、仕事でもプライベートでも
どんなときでもレッスンのことを考えている。
そんなお話を聞いた事があります。
これも先ほどの話と共通することかと思います。
「どんなこともレッスンに生かせる学びである」
幅広い話題でレッスンを盛り上げ、
レッスンの引き出しを増やし続けているのは、
きっとそんな思考にあるのでしょうね。
ムジカノーヴァ4月号では、中学生の頃の
エピソードも含めて執筆してみました。
もしよろしければお読みいただけましたら幸いです。
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【編集後記】教本メルマガももうすぐ400号を迎えます
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前号で弊社メルマガも400号を迎えました。
同時期に始めた「教本メルマガ」も、もうすぐ400号。
400冊近い教本、教材、書籍を取り上げてきたと思うと、
地道に取り組むことは大切だなと感じます。
この教本メルマガのサブタイトルが「1冊3分で分かる!」。
忙しいピアノの先生が、3分ほどの短い時間で、
ざっと要点を掴めるように配慮して執筆しています。
ただ、この3分に凝縮するための教材研究や
執筆を含めると、実は2~3時間かかっています。
内容の構想を練る時間を含めるともっとかもしれません。
どんな教本・教材にも著者の情熱が込められています。
いわば長年培ってきたことの「結晶」。
その真髄に迫ることは、自分にとって深い学びですし、
とてもエキサイティングでもあります。
どこまで執筆時間を捻出できるかわかりませんが、
できるだけ続けていきたいですね。
それでは今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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