いつもお読みいただき、
本当にありがとうございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という問題集です。
和声学は音大受験の課題として出されたり、
音大での必修の授業でもあります。
今回は、その和声の課題集のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、
「本書は、洗足学園音楽大学が運営する音楽学習サイト
『洗足オンラインスクール・オブ・ミュージック』にお
いて開発している和声学学修支援システム『和声の祭典』
と連動した和声学課題集である」
とあります。
「洗足オンラインスクール・オブ・ミュージック」
では、楽典、聴音などのソルフェージュ、
音楽史などの幅広い教材を無料で公開。
「和声の祭典」は、学習者が和音連結の解答を
入力すると、自動採点できるシステムです。
本書の特徴としては、
●「和声 理論と実習」「総合和声」(ともに音楽之友社)
を学んでいることを想定し、論理体系はこれらに準拠
●上記のテキストを学んでいることを想定しているため、
和声理論の解説は必要最低限の情報にとどめる
●補足が必要な部分は、上記のテキストを
参照できるように参照ページを示している
●早い段階からソプラノ課題を導入している
●さまざまな長調、短調を取り入れ、多くの調に
慣れること、移調する力の育成に重点を置く
●課題はすべてが8小節、2/2拍子である
各課題の前に、連結の事例やポイント、
用語についてや、導入練習が付されています。
前述のとおり、別テキストにて理論を学んでいることを
前提としているので、解説は要点のみです。
ただ要点をギュッと絞り込みつつも、分かりやすい
解説を目指していることが伝わってきます。
第1部が三和音、第2部が属七の和音、そして
第3部は付録としてさまざまな課題を提示しています。
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◆(2)ネットを活用して和声学の課題の独習ができる
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音大受験で必須だった「和声」の課題。
私も高校のときに取り組んだ記憶があります。
また、音大に入ってからも和声の授業は
とても重要な位置を占めていたように思います。
巻末の「共著者より」の部分に、その理由の一端を
感じましたので、ちょっと引用してみましょう。
「和声学の目的は、けっして連続5度や導音重複などの禁則を
回避した四声体の書式に習熟することではありません。1個の
音を選ぶときにさまざまな思考をし、音符を置くことに対する
責任感の大切さを再認識することにあります」
「作曲家にとっては自身の筆に直接的に寄与しますし、
演奏家にとっても作曲家の書いた音符に対する想像力を
養い、楽曲のより深い理解に大きく寄与するものです」
だからこそ、音楽をする者にとって和声学は重要であり、
懸命に取り組むべき、ということなのでしょう。
興味深いのは本書と連携している「洗足オンライン~」の
「和声の祭典」のシステムです。
ネットで以下の機能を無料で提供しています。
1・自動採点機能:解答を100点満点で評価
2・連結判定機能:解答の禁則や不適切な配置・連結を指摘
3・再生機能:解答をピアノの音で再生する
4・長調・短調の入れ替え機能:同一課題において入れ替え
5・解答の保存・再現機能:同時に3課題までの解答を保存・再現
私も実際にやってみましたが、これはなかなかの
システムではないかと感じました。
音符が上下に動く感じがおもしろいですね。
「独学できる範囲を飛躍的に拡大することができる」
と巻頭の「はじめに」にありますが、
きっと独習者にとって大きな手助けになるでしょう。
音大受験を控えている学生さんや、和声学を
学び直したいという先生にはピッタリでしょう。
ご興味のおありの先生は、ぜひご覧になってみてください。
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◆(3)編集後記
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今日であっという間に8月も終わりですね。
9月も暑くなるという噂ですが、どうでしょうか…
次号9月号では、ピアニストの角聖子先生が
対談CD教材にご登場されます。
角聖子先生といえば「大人のためのピアノスタディ」などの
ご著書があり、お使いの先生も多いでしょうね。
角先生の「お父さんのためのピアノ・レッスン」のCDは、
第38回レコード大賞企画賞を受賞されています。
今回の対談のテーマは「大人のピアノレッスン」。
どういった点に留意して、具体的にどのように
指導すればいいのかをお話いただきました。
子どものレッスンにも通ずるものがあるので、
大人の生徒がいない先生もご参考になるでしょう。
ちなみに、こちらの次号予告ページにて、
対談の一部が試聴できます。
角聖子先生の対談が聴けるチャンスは、
本日8月31日(水)の23:59までにご入会された先生だけ。
よろしければご検討ください。
それでは今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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