おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という曲集です。
連弾曲集は、どのピアノの先生にとっても、
興味のある部分ではないでしょうか。
今回は、スペインの作曲家の
グラナドスの連弾曲集のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「序」から引用すると、
「グラナドスの作品のほとんどはピアノ曲で、
それらは彼自身によって初演された。彼の音楽は
極めて優雅で、ロマンティックで上品な気品に
満ち溢れている(中略)本書はグラナドスの
ピアノ教授法に基づいた運指と、ペダリングが
付された初めての実用的な楽譜である」
とあります。
グラナドスについて巻頭の「グラナドス その生涯と業績」
から要約してご紹介すると、
グラナドスは、1867年にスペインの
カタロニア地方の町、レリダに生まれた作曲家。
7歳から音楽の手ほどきを受け、バルセロナ音楽院で
ピアノや作曲を学び、ピアニストとして活躍。
1901年にはバルセロナにグラナドス音楽院を設立。
ピアノの教授として教鞭をとり、後進の指導に
力を注ぎつつ、教本の作成にも取り組む。
1911年初演のピアノ組曲「ゴイェスカス」はパリでも
熱狂的に受け入れられ、大センセーションを巻き起こす。
活動の頂点を目の前にして、
悲劇的な海難事故で1916年に亡くなる。
本書に収められている「2つの軍隊行進曲」ですが、
巻頭の「曲目解説」によると、
○優雅で気品に満ち溢れたピアノ連弾のための作品
○グラナドスの父や兄弟は軍隊に所属していて、
グラナドスは生涯に軍隊行進曲を何曲か作曲している
とあります。
軍隊行進曲第1番は、ニ長調のアレグレット、
とても活き活きとした行進曲。
そして第2番は、変ロ長調のレント・マルチアーレ、
優雅でかつ、活き活きとした行進曲です。
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◆(2)グラナドスの優雅な連弾曲が楽しめる
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スペイン近代音楽を代表する作曲家である、
エンリケ・グラナドス。
私はもちろん名前は知っていましたが、
実際の作品に触れたことがありませんでした。
本書の巻頭の「序」には、
「彼の抒情的で優雅なピアノ演奏のスタイルは、
当時の批評家達から『ピアノの詩人』と称賛された」
そして「グラナドス その生涯と業績」にも、
「その美しくも哀愁を帯びたロマンティシズムと
ピアニズムには『スペインのショパン』、『スペインの
グリーグ』、『ピアノの詩人グラナドス』などの愛称が~」
とあります。
それだけ、彼のピアノはロマンティックで、
優雅だったということでしょう。
私も、本書の2曲の連弾曲を弾いてみて、
それが間違いないことが分かりました。
どちらも「行進曲」ということで、活き活きと
していますが、同時に表情豊かで優雅。
第1番には魅力的な転調や、プリモとセコンドの
手の交差などがあって楽しいです。
第2番もゆったりとした行進曲ながら、
エレガントさが漂う素敵な曲。
譜面の見た目はシンプルながら、音楽的に
創り上げるには、それなりの技術が必要でしょう。
発表会や演奏会、あるいはピアノの先生が
連弾で楽しむというのもいいかもしれません。
ご興味のある先生は、ぜひお手に取ってみてください。
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『グラナドス 2つの軍隊行進曲 [連弾]』平井丈二郎・平井李枝・校訂・解説
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◆(3)編集後記
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弊社サイトで連載している、
たくさんの先生にご期待いただいていて、
嬉しくも身の引き締まる思いです。
もうすぐ、続きを公開できるようになるかと
思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。
それでは最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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