いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「音楽家の伝記 はじめに読む1冊 ベートーヴェン」

という書籍です。

書店や楽器店に行くと、偉大な作曲家の
伝記がたくさん並べられています。

偉大な作曲家も一人の人間であり、
そこには苦悩や葛藤もあった。

その先の栄光をどのように勝ち取ったのか、
あるいは失ったものは何か。

大きなものを残した人物の生き方から
学ぶことは少なくありません。

今回は、音楽家の伝記のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻末の「あとがき」から引用すると、

「わたしはこのベートーヴェンの物語で
『人間ベートーヴェン』を描きたいと思った
(中略)名曲は聖人君子が書いたと思いたい
人たちによって、長い間『楽聖ベートーヴェン』
などと呼ばれてきた。実際のベートーヴェンは、
耳の病のため人をうたがい傷つき、まわりの人も
傷つけながら生きてきたこまった存在だったが、
その悩みや苦しみを音楽にぶつけたからこそ
万人を感動させる作品が書けたことを、
みなさんはもう知っている」

とあります。

本書は「音楽家の伝記 はじめに読む1冊」
という新シリーズのなかの一冊。

前回ご紹介した「バッハ」も含めて、
現在は3冊が刊行されています。

★参考「音楽家の伝記 はじめに読む1冊 バッハ」

版元のサイトによると、

「10歳から読めて、大人にも本物の感動を。
歴史上の偉大な音楽家たちの生涯を、
物語のように読みやすく。」

というコンセプトで作られた伝記シリーズ。

本書の特長としては、

●小学校5年生以上で習う漢字にすべてルビ
●本書に出てくる楽曲を試聴できるQRコード付き
●音楽家の関連地図、人生年表などの付属資料も充実
●図版も多数掲載
●著者が選んだおすすめの楽曲リスト「はじめにきく1曲」を紹介

なお、巻末にあるように本書は、

1982年にリブリオ出版から刊行された作曲家の
物語シリーズ「ベートーヴェン」を増補改訂したもの、

ということです。

「目次」から内容をご紹介してみましょう。

●プロローグ
●第1章 ハイリゲンシュタットの遺書 その一
●第2章 ハイリゲンシュタットの遺書 その二
●第3章 ナポレオンへの片思い
●第4章 熱情の日々
●第5章 三人のパトロンたち
●第6章 最後の結婚計画
●第7章 ゲーテとの会見
●第8章 突然父親に
●第9章 第九交響曲
●第10章 嵐は終わった

注釈・参考文献
あとがき
ベートーヴェンの人生と歴史上の出来事
はじめにきく1曲

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◆(2)「人間ベートーヴェン」を描き出した子どものための伝記

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ベートーヴェンといえば、眼光するどく、
いかめしい顔の肖像画を思い出す、

そんな人もきっと多いでしょう。

数多くの素晴らしい作品を生み出し、
「楽聖」と呼ばれるベートーヴェン。

しかし、今回ご紹介の伝記では、
ハイリゲンシュタットの遺書から始まり、

皇帝となったナポレオンへの怒り、
文豪ゲーテとのすれ違い、

甥のカールの自殺さわぎなど…

ベートーヴェンの苦悩や葛藤などが
浮き彫りとなり、まさに本書の帯の、

「“楽聖”ではない、人間ベートーヴェン」

を描き出しているところ、それ加えて、
音楽への情熱や思いを寄せる人への愛…

そんな部分にまで迫りつつ、子どもでも
読みやすい文体にしているところは、

まさに作者の綿密な調査と筆力によるもの、
と感じました。

要所にあるQRコードから入ると、
物語で出てくる楽曲が試聴できる、

そんな試みも、音楽家の伝記ならでは、
と思いましたね。

★「音楽家の伝記 はじめに読む一冊」シリーズ特設サイト

ベートーヴェンにまつわる写真なども
たくさん掲載されていて、

当時の様子が文章とビジュアルで伝わり、
より物語に入っていきやすいです。

もちろんピアノ指導者にとって学びが多いですが、
学校関係の方が読まれてもいいでしょうね。

ベートーヴェンが好きな生徒さんへの
プレゼントにも良さそうです。

ご興味がおありでしたら、
一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 音楽家の伝記 はじめに読む1冊 ベートーヴェン 』ひのまどか・著

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今朝の東京は春の雨、桜の花びらも冷たそうです。

最近では、入学式を迎え手をつなぎ楽しそうに
道を歩く親子の姿が微笑ましく目に映ります。

ワクワクした気持ちが伝わって来て、
こちらも自然と笑顔になりますね。

ピアノ教室でも新学期を迎え、
忙しくされている先生も多いでしょう。

新しい出会いに感謝をしながら、
この春を楽しんでいきたいですよね。

今日も最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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