いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という書籍です。
世の中には偉大な功績をのこした女性が
たくさんいます。
今日ご紹介する伝記は、
皆さんご存知の女性ピアニスト。
さて、どんなお話なのでしょうか。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻末の「あとがき」から引用すると、
「クララというピアノ好きな一少女がピアノを通じて
ロベルト・シューマンと出会い、困難を乗り越えて
その妻となり、ロベルト喪失の打撃に耐えてひたむきに
歩んだ七十六年の稀有な生涯を、当時のヨーロッパ社会、
音楽界の事情に照らして、いろいろな角度から描き
出したのが本書です」
とあります。
本書は「音楽家の伝記 はじめに読む1冊」
という新シリーズのなかの一冊。
前回と前々回にご紹介した「バッハ」と
「ベートーヴェン」を含め3冊が刊行されています。
版元のサイトによると、
「10歳から読めて、大人にも本物の感動を。
歴史上の偉大な音楽家たちの生涯を、
物語のように読みやすく。」
というコンセプトで作られた伝記シリーズ。
本書の特長としては、
●小学校5年生以上で習う漢字にすべてルビ
●本書に出てくる楽曲を試聴できるQRコード付き
●音楽家の関連地図、人生年表などの付属資料も充実
●図版も多数掲載
●著者が選んだおすすめの楽曲リスト「はじめにきく1曲」を紹介
「目次」から内容をご紹介してみましょう。
●プロローグ 母が家を出た日
●第1章 父フリードリヒ・ヴィークと母マリアンネ
●第2章 ロベルト・シューマンの登場
●第3章 クララのキャリアが始まる
●第4章 いばらの道
●第5章 裁判
●第6章 ピアニストと妻のはざまで
●第7章 ロベルトの最後の日々
●第8章 旅が人生となる
●第9章 シューマン家の子どもたち
●第10章 たそがれの光の中で
注釈・参考文献
あとがき
クララ・シューマンの人生と歴史上の出来事
はじめにきく一曲
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◆(2)生誕200年記念の年に生まれたクララ・シューマンの感動的な伝記
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クララ・シューマンといえば、
ロベルト・シューマンの妻であり、ピアニスト、
そういえば、ドイツマルク紙幣にあったな…
正直、その程度の知識しか持っていませんでした。
今回、この書籍を読んで、
全くの無知だった自分を恥じるとともに、
クララ・シューマンがこれだけの人生を
歩んできたという事実に感動を覚えました。
8歳でデビューした天才ピアニストのクララ・ヴィーク。
父の教育とマネジメントにより、
演奏家としての道を着実に歩む。
困難を乗り越え、ロベルト・シューマンと結婚。
7人の子どもの母として生きながら、
「職業ピアニスト」としても精力的に活動しました。
「あとがき」にもありますが、本書は、
クララ・シューマンの76年という稀有な生涯を、
当時のヨーロッパ社会、音楽界の事情に照らして、
さまざまな角度から描き出した物語。
クララの献身的な愛や、仕事に対する情熱、
知的さ、お金に対すること、人間的強さ…
女性にとって決してやさしいとは言えない時代に、
音楽家として、妻、そして母、
さらに祖母として懸命に生き抜いた、
稀代な生涯がうつし出されています。
特筆すべきは、読みやすさ。
「10歳から読めて、大人にも本物の感動を」
のシリーズテーマの通り、スッと入っていける
読みやすさと、深い感動があります。
また、要所にあるQRコードから入ると、
物語で出てくる楽曲が試聴できるのはいいですね。
「世界ではじめての、ワーキングマザーのピアニスト」
と本書の帯にありますが、その背後にある
深い意味は、読了した人にしか分からないでしょう。
子どものための伝記ではありますが、
ピアノ指導者こそ読んでおきたい一冊。
ご興味がおありでしたら、
一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。
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『 音楽家の伝記 はじめに読む1冊 クララ・シューマン 』萩谷 由喜子・著
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◆(3)編集後記
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弊社の「ピアノ講師ラボ」。次回5月号は、
「ロシアピアニズム」の大野眞嗣先生との対談です。
あっという間に増刷を重ね、出版記念セミナーは、
2日で完売したという、まさに話題の書籍です。
その大野先生との対談ですが、
弊社サイトにてサンプル音声もご用意。
同じ「ソ」の音を弾いても、高めにも低めにも
音程をとれる、という試みをやって頂いています。
「倍音」を豊かに含めることで、これだけ
音が上がっていくのか…と驚きました。
サンプル音声の「2分11秒」くらいのところからです。
よろしければお立ち寄りいただけたらと思います。
ちなみに、5月号は「4月30日まで」に
ご入会いただいた先生にお届けいたします。
この点、ご了承いただけましたら幸いです。
今日も最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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