いつもこのブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「音楽物語 わたし、ピアノすきかも」

という児童書です。

作曲家は作品をつくるにあたって、
たくさんの思いを込めています。

それらを汲み取って表現するのが、
ピアノ演奏ではとても大切ですよね。

今回は、子供のための音楽物語のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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「あとがき」から引用すると、

「楽譜の中には、ステキなことが
たくさんかくれています。それを、
あなたがミミのように、自分の力で
さがし、考えていいんだということ。
それをつたえたくて、私はこの物語を
書くことにしました」

とあります。

本書は、子ども向けの児童書。

練習したのに、レッスンでひとつも
マルをもらえなかった主人公のミミ。

やる気をなくしていたところ、

「森の作曲家」

と名乗る人からの手紙と楽譜が
バッグの中に入っていることに気づく。

そのピアノ曲を弾いてみると、
いつの間にか森の入り口にいて……

そこから音楽や楽譜を読み解く楽しみに
目覚めていく、ミミの様子を追いながら、

音楽記号の表現や作曲家のメッセージを
考えていく面白さを学んでいく、

そんな児童書になっています。

子どもでも読めるように、漢字には
すべて「ふりがな」が付いています。

イメージを膨らませる絵が散りばめられ、
モノクロの鉛筆画が印象的です。

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◆(2)作曲家が書けなかった「大切なこと」に気づく児童書

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私たちが、自分が生まれるずっと前の作品を
演奏できるのは、もちろん、

作曲家が「楽譜」を残したからです。

そこには、たくさんのことが記されているものの、
作曲家が書けるのは、音符と限られた音楽記号だけ。

その曲が生まれたときの気持ち、表現して欲しいもの…

そういったものは、残念ながら記せません。

だからこそ演奏者は、限られた情報から
多くを読み取って表現につなげていく。

そういうセンスと能力と技術が必要になってくるわけです。

本書の著者は、作曲家の轟千尋先生。

「作曲家が楽譜に書けなかった気持ち、音の表情、
間合い、さらには音の手ざわりやかおりなどを、
あれこれ推理してほしいのです」

と「あとがき」にもありますが、楽譜を
読み解く大切さを子どもたちに伝えたい、

そういう轟先生の思いが込められた、
初の子ども向け音楽物語です。

本書の中身は、実際にご覧いただきたいのですが、
私も実際に読んでみて、たった一つの音楽記号でも、

これだけのイメージや表現ができるのだ、
ということをあらためて感じましたし、

小さい頃から、あれこれ考えて、
自分の「音」を見つけていくこと、

これは本当に大切だなと感じました。

ピアノのレッスンで使えるのはもちろん、
グループレッスンでの材料にもなりそうです。

また、生徒さんへのプレゼントにもいいでしょうね。

ご興味がおありの先生は、ぜひ一度、
お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 音楽物語 わたし、ピアノすきかも 』轟千尋・文・曲・たかきみや・絵

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◆(3)編集後記

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あっという間に9月に入りましたね。

まだ暑い日は続くようですが、
ときおり肌を通り抜ける風に、

たしかな秋を感じます。

身体にはじゅうぶん気を付けながら、
楽しくレッスンしていきたいですね。

今号も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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