毎週水曜日に配信している「ピアノ教本メルマガ」。
本日配信分を、こちらのブログでもご紹介してみます。
根津栄子先生が監修の、「チェルニー30番 30の小さな物語」です。
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.307(2014年5月28日配信)より
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◆(1)今日の教本
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『 チェルニー30番 30の小さな物語 』 根津栄子・監修
↑リンク先は「上巻」となっています
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今日ご紹介するのは、根津栄子先生監修の、
『 チェルニー30番 30の小さな物語 』
です。
※教材によって「チェルニー」「ツェルニー」の2種類の
表記がありますが、今回はこの教材の表記に準じています
日本のピアノ教育において、これなしでは語れないのが、
「チェルニー」ではないでしょうか。
膨大な数の練習曲で有名なカール・チェルニー。
ピアノを弾く人であれば、チェルニーの練習曲は、
どれかは弾いたことがあるでしょう。
今回は、そのチェルニーの30番練習曲の教材です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、
「本書では、子どもの目線に立ち無理なく成長できるよう、
様々な工夫をしました」
とあります。
その工夫について、同じ「はじめに」から引用すると、
・難易度順に並べ替えた
・可愛い挿し絵をつけた
・実践できる基本練習
難易度順の並べ替えに関しては、例えば上巻であれば、
No.6
No.4
No.2
No.7
No.11
No.16
No.5
No.28
No.10
No.3
(収録順)
といった感じで並べられています。
教材の最初から取り組んだ際に、無理なく
上達するための工夫、と言えるでしょう。
この他、各曲に「タイトル」がつけられているところも
今回の教材の特徴ではないでしょうか。
また「チェルニーを弾くために」というテクニック練習や
伴奏型、脱力、楽典、アナリーゼなどのコーナーもあります。
なるほどなのは、ページめくりのないように、
曲の3ページ目が折込みで広げられる工夫でしょう。
全編カラーで、今どきの子どもたちにも受け入れやすい
イラストが付いてあることもポイントでしょう。
ちなみにこの教材は、「上下巻」の2冊で構成されています。
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◆(2)あのチェルニー30番がこれだけ魅力的な教材に
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この曲集に収められているチェルニー30番の練習曲。
すべての楽譜内に、アナリーゼや注意点などが付され、
練習や演奏の際に役立つポイントを示しています。
それらの注釈が、タイトルとリンクしているため、
子どもたちのイマジネーションを刺激します。
例)「ピエロのおてだま」の曲中の注釈では↓
「たくさんのお手玉が空高くとんでいるよ!」
個人的には、巻頭の「チェルニーを弾くために」の
・指のストレッチ
・指の瞬発力
・指の独立
・アナリーゼしてみよう
の部分は、とても参考になりました。
特に、指の瞬発力をつける「力強くグッパッ」は、
子どもだけでなく、大人の生徒さんにも有効でしょう。
そして巻末に掲載されている、大場陽子先生による
「さらに理解を深めるために♪」
という楽曲分析と解説。チェルニー30番練習曲で、
これだけ豊富な解説があるのは魅力的です。
私も小さい頃にこのチェルニー30番は、
かなりの時間をかけてやりました。
ただ、当時使っていた版のことや、練習曲なだけに、
それほど魅力を感じていなかったことは否めません。
今のお子さんが、今回のような様々な工夫を盛り込んだ
教材で勉強できることは、ある意味羨ましいことです。
「チェルニー30番」の練習曲をもっと楽しく学ばせたい、
という先生は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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