おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今日ご紹介するのは、

「マダム・ピリンスカとショパンの秘密」

という書籍です。

最近は、ピアノ関係の小説も
たくさん見られるようになりました。

今回は、関連する書籍のご紹介です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今日のチェックポイント◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本書の巻末にある、船越清佳先生による
「訳者あとがき」から引用すると、

「本作品はシュミットの自伝的小説だが、
マダム・ピリンスカは想像上の人物だという(中略)
音楽を超えて、音楽が与えてくれることの数々…
この小さな一冊に、何と多くの人生の教えが
散りばめられていることだろうか」

とあります。

本書は、フランスを代表する劇作家で、

「100歳の少年と12通の手紙」

などのベストセラー作家、映画監督、役者、
そして、アマチュアピアニストなど、

幅広く活躍する、エリック=エマニュエル・シュミットの
半自伝的小説。

パリ高等師範学校で哲学を学ぶ、主人公エリック。

子どもの頃に、おばさんの弾くショパンに
感動してピアノを始めるも、

自分の目指すショパンが弾けずにいた。

リヨンからパリに出てきたときに出会った、
亡命ポーランド人のマダム・ピリンスカ。

彼女のレッスンや教えは奇抜で、
エリックも困惑、そして反発するが、

次第にその教えが、本当に大切なものであることに気づく…

そんなお話になっています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆(2)ピアノ演奏の奥深くにある大切なものに気づく物語

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このブログをお読みの先生には、
ショパンの音楽を愛する方も多いでしょう。

私もその一人で、大好きな作曲家を
一人挙げろと言われたら、

おそらくショパンの名を告げるでしょう。

ただ、ショパンの作品を
演奏するとなると、あまりに奥深く…

この物語の主人公ではありませんが、

自分の思うように弾けたことは、
おそらく一度もありません…

さて、そこで本書。

主人公のエリックは、ポーランド女性に
奇妙なレッスンを受けていくうちに、

本当の自分の音を表現するため、

美しいものに近づくために必要なもの、

そして真実の愛に気づいていく…

題材が私たちに身近なショパンであること、
短い小説ですが、翻訳が素晴らしく、

あっという間に物語に没入してしまう、

そんな一冊です。

マダム・ピリンスカの言葉で、印象的な言葉が
たくさんあったのでご紹介してみます。

「ショパンは静寂の上に書いた。彼の音楽は
静寂から生まれ、静寂へと戻っていく」

「鍵盤をよく見て彼らに話しかけると、わかってくるはずよ」

「リストは屋根を開けたピアノで弾いたけど、
ショパンは閉めたピアノで弾いた。これがすべてを意味しているのよ」

「広がっては消えていくバスのために、倍音の波に乗って歌う
メロディのために、水のように液体になる練習をしてくること」

「風が木にどんな影響を与えているか、注意深く眺めてきなさい」

「うっとりするような演奏ができるのはね、
あなたが自分を投げ出しているからよ」

ショパンを愛する先生はもちろん、

音楽に関する物語がお好きな先生には
お勧めできる一冊かもしれません。

ご興味がおありでしたら、
一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『 マダム・ピリンスカとショパンの秘密 』
エリック=エマニュエル・シュミット・著、船越清佳・訳

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆(3)編集後記

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回ご紹介した小説。

やはり、物語になっていると、
感情移入がしやすく、

その世界をよりよく味わえる感じがしますね。

私も2年ほど前に、音楽之友社さまから、
初めて物語を出版させていただきました。

落ちこぼれのピアノ指導者だった主人公が、

ある人との出会いをきっかけに、
自分の使命や生きる上で大切なことに気づく…

フィクションではありますが、
自身の経験をたくさん入れていますので、

楽しんでお読みいただけるかと思います。

もしよろしければ、
お手に取っていただけましたら幸いです。

★「夢をかなえたピアノ講師~ゼロからの180日(音楽之友社)」

それから、私が7年前から監修させていただいている、
「レッスン手帳」の2021年「4月始まり」
もいよいよ発売されました。

表紙にもこだわっているのが「レッスン手帳」。

この4月始まりも、花束をいだいているような、
そんな素敵な表紙になりました。

こちらもよろしければチェックしてみてください。

★「レッスン手帳2021 マンスリー&ウィークリー」2021年4月始まり

お忙しいなか、最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

★「ピアノ講師ラボ」2021年2月号の締切は1月31日!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★全国5,593名のピアノの先生が購読する無料メルマガ
「成功するピアノ教室」ご登録はこちら

↑毎週土曜日の朝に配信中。配信解除もいつでもすぐにできます

★今年も「4月始まり」が発売されました!ピアノの先生のために開発された手帳

★「レッスン手帳2021 マンスリー&ウィークリー」2021年4月始まり
★「レッスン手帳2021 マンスリー&ウィークリー」2020年12月始まり
★「レッスン手帳2021 スリムマンスリー」2020年12月始まり

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━