おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という楽譜です。
「ソナタアルバム」といえば、
ソナチネアルバムと並んで、
ピアノ学習者はもちろん、
指導者にとっても重要な教材ですね。
今回は「ソナタアルバム」のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、
「本書は現在市販されている代表的な原典版
ピアノソナタ集を比較し、上述の問題点を
解決すべく編纂されています(中略)通常の
原典版と同じように使用できますが、教材としての
配慮からいくつかの工夫がこらされています」
とあります。
校訂・注解はピアニストの今井顕先生。
今井先生のご著書は、このブログや
メルマガでもご紹介してきましたね。
★参考「ソナチネ アルバム第1巻 初版および初期楽譜に基づく校訂版」
本書は、原典版に準拠した、
最新の研究資料に基づく校訂版。
古典派作曲家の作品演奏のポイントとなる、
●装飾音の奏法・運指
●アーティキュレーション
●楽曲分析
などが解りやすく解説されていて、
記譜法の理解と読譜力の向上に
大きく役立つ楽譜となっています。
巻頭や巻末には、
●ペダリングに関して
●装飾音の奏法
●注解と演奏の手引き
●付録(モーツァルトのAnh.135(K.547a)の第2楽章の初版
が掲載されており、古典作品の装飾音の弾き方や、
各作品の演奏のポイントが記されています。
ちなみにこの「ソナタアルバム」は、
1~2巻構成となっています。
「第1巻」に収められている作品を、
巻頭の「INHALT」からご紹介してみましょう。
【INHALT】
ハイドン
1.Hob.XVI:35
2.Hob.XVI:27
3.Hob.XVI:37
4.Hob.XVI:36
5.Hob.XVI:34
モーツァルト
6.K.545
7.K.Anh.135(547a)
8.K.332(300k)
9.K.283(189h)
10.K.331(300i)
ベートーヴェン
11.Op.49-1
12.Op.49-2
13.Op.79
14.Op.14-1
15.Op.14-2
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◆(2)古典派の作品を学ぶ中級以上の学習者にとって必携の楽譜
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「ソナタアルバム」といえば、
小さい頃の思い出があります。
小さなコンクールではありましたが、
ハイドンのソナタを弾いて、
初めて入賞したときの感動です。
それをきっかけに、
ピアノがもっと好きになり、
少しだけ、自分に自信が持てるようになりました。
(ハイドンのピアノ作品が好きな理由は、
ここにあるのかもしれません)
さて、そこで本書。
「ソナタアルバム」は、いわゆる中級以上の
ピアノ学習者にとって、必須の教材。
古典派の作品を学ぶためには、
避けて通れないところですね。
本書は、詳細な研究によって作られた原典準拠版。
現代のピアノで演奏するにあたって、
より実用的な楽譜になっています。
楽譜では、作曲者の自筆譜と校訂者による
補填の区別が分かる表記がなされています。
また、作曲家の意思を正しく伝える、
音楽的裏付けによるペダリングや
フレージングや運指の提案がなされています。
私がまさにそうですが、
古典作品に関しては、どう弾くのが、
一般的に正しい奏法なのか…?
アーティキュレーションはどう考えればいいのか…
など、悩む部分が多いと思います。
この点、本書は演奏と解釈のための
大きな手助けとなることは間違いありません。
「ソナタアルバム」を指導する先生はもちろん、
ピアノ学習者にとっても有益な一冊でしょう。
ご興味があれば、お手に取ってみてはいかがでしょうか。
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『 ソナタ アルバム 第1巻 原典版準拠 』今井 顕・校訂・注解・ペダリング
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◆(3)編集後記
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今日で3月も終わりですね。
都内では、風に舞う紙吹雪のように、
桜のピンク色があふれています。
お申込み最終日となっています。
4月号は、ピアニストの今井顕先生がご登場です。
「作曲家の真意に迫る 本当の楽譜の読み方」
といったタイトルで、原典版の魅力や
具体的な使い方、指導法など、
詳しくお聞きできました。
ちなみに「4月号」の主な内容をご紹介すると…
■2021年4月号
「ピアニストの今井顕先生が語る!
作曲家の真意に迫る『本当の楽譜の読み方』の極意(後編)」
【CD1】
1・あらためてピアニストの今井顕先生のご紹介
2・作曲家の意図を大切にした今井先生校訂の「ソナチネ・アルバム」
3・知っておきたい「dolce」の本当の意味とは?
4・「ソナチネ」をきちんと弾けると受けられる恩恵
5・目からウロコの「トリル」の弾き方について
6・「ソナタ・アルバム」の校訂のポイントは「ペダル」だった!
【CD2】
1・ベートーヴェンの「月光ソナタ」に見る深層心理とは?
2・「Largo」に込められた本当の意味とは?
3・自分の楽譜に書き込むとそれが「歴史」となる
4・恩師スコダ先生の「新版モーツァルト演奏と解釈」
5・緊張とはそのときたった一回しかない「宝物」である
6・これからのピアノ指導者に必要なものとは?
7・今井先生のこれからの「ビジョン」は?
8・今井顕先生にとっての「プロフェッショナル」とは?
今回ご紹介の「ソナタアルバム」
についてのお話もいただいています。
プロならではのペダルの使い方も
目からウロコでしたね。
ピアノの先生は必聴の対談。
詳しくは、以下のリンクからご覧ください。
★「ピアノ講師ラボ」2021年4月号は今井顕先生の対談の「後編」!画像をタップ↓
それでは今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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