おはようございます。
株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。
今日ご紹介するのは、
という書籍です。
ピアノ学習者はもちろん、
ピアノ指導者にとって必須なのが、
「和声の知識」ですね。
今回は「和声法」に関する書籍のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、
「『和声法』といいますのは、読んで字のごとし、
『声を和する技法』なのであります(中略)
この『和声法』という技法は、西欧の音楽家たちが
何百年もの間、工夫に工夫を重ねて書き残してきた
『経験則』、『智恵の固まり』なのです」
とあります。
著者は、和声法のスペシャリストの土田京子先生。
土田先生のご著書は、このメルマガでも
ご紹介してきましたね。
本書は、ヤマハミュージックメディアの
「1冊でわかるポケット教養シリーズ」
からの一冊。
本書の帯に、
「難解で複雑と言われがちな和声を、
わかりやすい日本語と語り口調でていねいに解説」
とあるように、難しい内容をわかりやすく、
親しみやすく解説したのが本書。
なお本書は、2009年出版の
「説き語り和声法講座」を
文庫化したもの、とのことです。
本書に収められている内容を、
「目次」からご紹介してみましょう。
第1章 音の名前と呼び方について
第2章 音階を作ろう
第3章 “和音”って、どうやって作るの?
第4章 自分でも書いてみよう!合唱の「はじめの一歩」
第5章 「カデンツ」って何?
第6章 仲間を増やそう1 ノッポの彼ら
第7章 メロディに和音をつける(ソプラノ課題を実施する)
第8章 「借用和音」って何?
第9章 仲間を増やそう2 変わり者の彼ら
第10章 転調
第11章 「和音外音」を知っていますか?
ルールブック
番外編 楽曲分析・逆引き辞典
解答例
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◆(2)あらためて和声を学び直したいピアノの先生にぴったり
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和声法は音大でも必修の授業でしたが、
和声に苦手意識があった私は、
スラスラ問題を解く同級生を見て、
強い憧れをいだいていました。
また、音楽を仕事を始めて間もなく、
演奏する上でも、教えるためにも、
和声の知識が重要だと気づきました。
さて、そこで本書。
一般的に、難しい、わかりにくいと
思われている「和声法」について、
日常のイメージしやすい例えで、
和声について説明しつつ、
分かりやすい言葉で、ていねいに解説。
「音の呼び方」から始まり、
和声法の「ルール」や楽曲分析まで、
幅広い話題を展開しています。
私がなるほどと思った部分を挙げると、
●「トニック」「ドミナント」
「サブドミナント」の「お山の三軒ルール」
●「終止形」は音楽の句読点
●「減7の和音」は変身名人
などなど。
私がそうなのですが、
和声に関しては、なぜそうなるのか、
なぜその進行は禁則なのか、
各和音の役割とニュアンスとは…?
など、細かい部分はしっかりと
理解できていないのが正直なところ。
この点、本書は「和声法」の解釈の
大きな手助けとなるでしょう。
ただ、音楽を学び始めたばかりの人にとっては、
多少まだ難しい点があるかもしれません。
この点、ピアノの先生が「和声法」を
学び直すには良い書籍ですし、
本書によって、あらためて「和声法」への
興味が増すかもしれません。
ご興味があれば、お手に取ってみてはいかがでしょうか。
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◆(3)編集後記
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いよいよ4月がスタートしましたね。
おめかしした小さな子が、
手をつないで入学式に向かう姿が、
本当に愛らしく、その背中の向こうに
輝かしい未来を感じます。
さて、毎月のお知らせで恐縮ですが、
来月5月号の「ピアノ講師ラボ」に、
土田京子先生がご登場です。
「ピアノ指導やアレンジに役立つ『和声法』の極意(前編)」
というタイトルで、和声法を中心に、
今日からのレッスンや演奏に役立つお話を
たくさんいただくことができました。
ちなみに、対談の内容をご紹介すると、
【CD1】
1・作曲家の土田京子先生のご紹介と話題のご著書について
2・音楽とは「魂に与える栄養物」である?
3・ピアノ教育で最も大切なのは「内的聴覚」を育てること
4・なぜピアノ指導者こそ「和声」の知識が必要なのか?
5・そもそも「和声法」とは何なのか?
6・「音名」がドイツ語なのには歴史的背景があった!
【CD2】
1・なぜ「バス課題」や「ソプラノ課題」ができなければいけないのか?
2・クーラウの作品を実例に「和声」を考えてみる
3・和声法を使っていい演奏に導くための考え方
4・ブルクミュラーの「素直な心」をバスを変えて弾くと?
5・和声の知識は「レッスンの万能薬」である
といった感じで、ピアノの演奏を
交えていただきながら、
なぜこの作品のここはこの和声なのか?
なぜこの部分はこう指導すべきなのか?
など、和声法をベースにした指導法の
極意を語って下さっています。
ちなみに、今回の5月号が「前編」です。
気持ちもフレッシュな新しい年度の始まり、
ぜひ土田先生の「前編」の対談から、
新しい学びをスタートいただけたら幸いです。
★「ピアノ講師ラボ」2021年5月号は土田京子先生との対談の「前編」画像をタップ↓
それでは今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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