物やサービスを売ることは、

「価値」を届けることと同じです。

コンパクトな水筒を買うのは、

暑い日でも外で冷たいものを飲むため。

お医者さんに行くのは、

身体の不調を治してもらうため。

温泉に行くのは、

日常から離れて心と身体を癒すため。

いわゆるお客さまは、その「価値」を

受け取るためにお金を支払うわけです。

■こちらが与えられるものと…

ピアノ教室での生徒募集で、大切なのは、

「価値のすり合わせ」の部分です。

私たちが届けられる「価値」と、

生徒や親が受け取りたい「価値」が、

ぴったりマッチしているかどうか。

たとえば、お腹いっぱいの人に、

フルコースの料理は拒否されます。

野球をやりたい人に、ラグビーボールをあげても、

きっと受け取ってくれないでしょう。

だからこそ、

こちらが与えられるものと、

相手が受け取りたいものが、重なるかどうか。

ピアノ教室でも、ここが重要なわけです。

ここがイエスであれば、

気持ちよくピアノを教えられるでしょう。

きっと長くピアノを続けてくれるでしょう。

もし、ここがノーだったら…

その後は、きっと想像に難くありません。

■価値をすり合わせる

体験レッスンやレッスン見学は、

レッスンを体験してもらうことも大切ですが、

もっと大切なのは、私たちが

「与えられるものを伝える」ことです。

多くの先生が、レッスンはそこそこに、

お母さんと話す時間をしっかり取るのは、

そこに理由があります。

自分の仕事に、誇りを持っている先生ほど、

自分の思いを時間をかけて伝え、

本当に自分を必要とする人だけを迎え入れます。

これが、「価値のすり合わせ」です。

それは、自分のレッスンを、

「本当に必要としている人にだけに届けたい」

という思い、使命感があるからです。

お話をするなかで、違うなと感じたら、

正直にお伝えすることも躊躇しません。

■私たちが与えているもの

私たちが教えているのは、ピアノですが、

生徒さんが受け取るのは「豊かさ」です。

ピアノを習った人にしか味わえない、体験できない、

その「豊かさ」を届けるのが私たちの仕事です。

自分の指先から音楽が奏でられる豊かさ、

ひとつの音楽に浸る時間の豊かさ、

一つのことを続けられるという豊かさ、

誰かと音楽でコミュニケートできる豊かさ、

苦しいときに乗り越えられるという豊かさ、

生きているという実感という豊かさ…

つまり、私たちはピアノを通して、

生徒さんの人生に「宝物」をあげているわけです。

生徒の人生に寄与しない限り、

私たちの仕事が成就したとはいえません。

ある一定の時期だけ、ピアノが弾けた、

では、私たちの存在価値は薄いわけです。

ピアノを長く続けることは、

受け取る「豊かさ」も長く続くからです。

■盤石で、幸せなレッスンとは…?

だからこそ、

教室に来る前であれば、ホームページで、

体験レッスンであれば、教室で、

しっかりと「価値の共有」をします。

毎日コツコツ続けること、長く続けることの恩恵を、

心の奥まで理解していただくことです。

プロセスは、単純です。

私が与えられる「価値」を明確にすること。

それを自信を持って伝え、共有し、

必要としている人を、受け入れる。

とても単純ではありますが、

これ以上、盤石で幸せなレッスンは、

きっとないのでは、と思ったりします。

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

★メルマガ「成功するピアノ教室」673号配信分より

今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

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