ピアノの音色を変化させる秘訣とは…？「ピアニストの髙木竜馬先生が語る！伝統を守り個性豊かな生徒を育てるピアノ指導の秘訣」【ピアノ講師ラボ】2024年2月号

2024年2月号の「ピアノ講師ラボ」は、

ピアニストの髙木竜馬先生がご登場！

第16回エドヴァルド・グリーグ国際コンクールで優勝など、

今を輝くピアニストの髙木竜馬先生。

全国でのコンサート活動はもちろん、

NHK総合「ピアノの森」にて、

雨宮修平メインピアニスト役でご出演。

また、映画「アナログ」や、

テレビ朝日「題名のない音楽会」など、

メディアにも多数ご出演されています。

現在は京都市立芸術大学でのご指導など、

超多忙な毎日を送っていらっしゃいます。

さて今回のブログでは、その髙木先生のお話から、

心に残ったことを皆さまにシェアしてみます。

■ピアノという楽器の不思議さ

この年までピアノをやってきて、

つくづく思います。

ピアノは何と不思議な楽器なのかと。

なぜ、同じピアノでも、

弾く人によって音が違うのか？

なぜ、同じピアノを同じ人が弾いても、

そのときの心で、音が変わるのか…？

合同発表会なんかだと、よくありますね。

「ああ、あの先生の音色だね」

生徒の音で、指導者が分かってしまう。

なぜピアノで、そんなことが起こるのか。

私は、ずっと疑問だったんですね。

でも、ピアニストの髙木竜馬先生に、

ピアノの不思議について、

音色の変化についてお聴きして、

なるほどと納得しました。

■音色を変化させる秘訣とは…？

高木先生のお話を要約すると、こんな感じでした。

音色を変化させる秘訣は、

「頭で想像すること」

脳のイメージがあれば、

あとはピアノがやってくれる。

ピアノ製作者の日々の研究、高い技術によって、

ピアノはそれが実現できるところまできている。

もちろん身体や腕、手や指の使い方は、

研究する必要があるものの、

イメージの解像度を上げることで、

ピアノの音色も変わってくる。

そして、イメージを養うために必要なものは、

「ピアノから離れたところ」にあること。

絵画や映画を観たり、小説を読んだり、

オーケストラやオペラを聴いたり…

いろんな経験をして、感情を味わい、

心を豊かにすることが想像力を上げ、

細部までイメージできる解像度が、

多彩な音色を生み出す。

■多くの先生が…

高木先生のお話を聴いて、納得しました。

だからこそ、多くの先生が、

「感性を磨け」というのだと。

旅をしたり、鑑賞したり、交流したり、

景色をみたり、肌で感じたり、味わったり…

そうした、一つひとつの経験が、

抽象的だったイメージの解像度を上げていく。

緻密な絵のように、対象物や情景を

細やかに思い浮かべることができれば…

そこに色や温度、匂いや味わい、

動きや手触り、感情をイメージできれば…

あとはピアノがやってくれる。

そして私たちは、

ピアノを信じて、ピアノと一体になること。

高木竜馬先生のお話から、

ピアノの素晴らしさ、不思議さ、

そして、感性と音色が交わる魔法を、

あらためて感じました。

■髙木竜馬先生との対談内容

ちなみに、2024年2月号の髙木竜馬先生の対談内容をご紹介すると…

「ピアニストの髙木竜馬先生が語る！伝統を守り個性豊かな生徒を育てるピアノ指導の秘訣」

【CD1】
●ピアニストの髙木竜馬先生のご紹介
●髙木竜馬先生にとっての「音楽」とは？
●教育とは「伝統」と「歴史」を伝えていくこと
●これまでの恩師の先生にいただいた「教え」とは？
●これだけは小さな子に教えなければならないこと
●テクニック指導で大切なことは○○である
●前向きに筋トレをやめた理由は音色にあった
●なぜ多くの指導者が「感性を磨け」というのか？
●ペダリングの魔法を使うために必要なもの

【CD2】
●子どもの耳を育てるために私たちができること
●作曲家の真意に迫ることが本当の読譜である
●ソルフェージュは目的を見失ってはいけない
●暗譜の能力は総合的なトレーニングによって身に付く
●伴奏や室内楽、連弾をするときのポイントは○○である
●ピアノの練習では「達成」の瞬間をたくさん与える
●緊張は集中できている「良いサイン」である
●子どもにはいろんな人生経験をさせるべき理由
●これからのピアノ指導者が求められることとは？
●髙木先生がこれから目指していらっしゃることは？
●髙木竜馬先生にとっての「プロフェッショナル」とは？

…こんな感じで、どのお話も、
今日からのレッスンで活かせるものばかり。

毎日のレッスンを充実させるお話を、
たくさんお伝えいただきました。