ピアノの先生も「足し算」で生きていくと自分にも生徒にも優しくなれる～小学校で初めて習うのが「足し算」な理由とは？

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★藤拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.757（2023年4月15日配信分）より

自分のことを、こう言うのは恐縮ですが、

私は真面目なほうの人間だと思います。

もとからの性格もありますが、

真面目さは、ピアノをやってきたことに、

多少関係するのではと思っています。

これは、このメルマガをお読みの先生も、

同じようにお感じかもしれませんね。

幼い頃から自分を律して、辛いときも練習を重ね、

ときには、何かを我慢して、グッとこらえて、

一つの音色、自分なりの完成形を求めて、

地道に、ひたむきに努力する。

それを何十年もやってきているわけです。

自分と向き合う日々の積み重ねが、

私たちの真面目さを形づくっている。

そんなことも言えるかもしれません。

■気を付けること

私は、たくさんの先生に出会ってきました。

本当に真面目な方ばかりです。

実直で、真っ直ぐで、ひたむきで、

素晴らしい先生ばかりです。

でも、私が、自分もそうだから言えます。

気を付けなければならないのは、

自分を追い込み過ぎること。

これでいい、ということがないわけです。

一心不乱に、求めてしまう。

それはそうです。

小さい頃から、

「間違えちゃだめ」「ミスすれば終わり」

「完璧に弾かなければ」「最低ノーミス」

そんなふうに、生きてきたわけです。

パーフェクトにできて当たり前。

完璧に弾けて、ようやく0点です。

出発が「0点」なんですね。

■ゼロスタートだと…

だからこそ、何か足りない、できない、

生徒が伸びない、子どもが勉強しない…

そんなことに直面すると、

あっという間にマイナスになる。

自信を失ったり、これじゃだめだ…と落ち込む。

もちろん、ピアノをやってきたことと、

関係ないかもしれません。

生まれつきの性格や環境かもしれません。

ピアノをやってきたことは、

心から誇りに思いますし、大きな財産です。

でも、ときに、すごく苦しいわけです。

「0点」がスタートだと、苦しいわけです。

何かあると、すぐマイナスになる。

自分を減点思考すると、すごく辛いわけです。

■それでよかった

あるとき、考えを変えました。

減点じゃなくて「加点」でいこうと。

そのためには、凝り固まった考え方を、

手放していく必要がありました。

「～ねばならない」「～べき」

自分はこうあるべき、人はこうあるべき、

正解であるべき、完璧であるべき…

そういう考えを、少しずつ手放す。

でも、焦げ付いた鍋のように、

落とすのはものすごく難しいです。

すごく時間がかかりますし、

私など、いまでもゴシゴシと焦げを取っています。

でも、少しずつ気づいていきます。

この世に正解や完璧など、本当はないこと、

間違えたり、失敗しても、

それは、人生の大切な経験になること。

人生に無駄なことなど、一つもないこと。

他人の目は気にしないこと。

そもそも、誰も見ていないこと。

ネガティブになってもいいこと。

感情には意味があって、

自分を知る良い機会であり、

寄り添うことで、癒されていく。

自分を厳しく管理しなくてもいいこと。

手帳が続かなくてもいい。

やることリストが終わらなくてもいい。