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私は、高校時代に茶道部にいました。
友達に誘われて(お茶菓子に誘われて…)
入部したこともあり、僅かではありますが、
お茶の道に触れた経験があります。
高校の文化祭では、他校の生徒の前で、
「お点前」もしましたね。
(今はまったくできません…)
ただ、茶道部に入部したての頃、
お点前の指導を受けていたときに、
こんなふうに思ったんですね。
「なぜ、この所作はここで必要なのか?」
「この動きは無駄ではないのか?」
「何でこんなに面倒なことをするのか…」
はい、浅はかな高校生でした。
でも、先生につきながらお点前を繰り返し、
自分の中で落とし込んでいく過程で、
なるほど、と腑に落ちていきました。
この所作には、こういう意味があって、
だからここでこの動作が必要なのだ、と。
つまり、やってみて分かることは、
本当に多いということです。
■利休の言葉に…
言わずと知れた、茶人・千利休が、
こんな言葉を残しています。
「習ひつつ見てこそ習へ習はずによしあしいふは愚かなりけり」
簡単にいうと、
なんでも習ってやってみて分かるもの。
やりもせず、あるいはちょっと手をつけただけで、
批判したり文句を言ったりするのは愚かなことだ。
まさに、入部したての私です。
その深みにあるものも知らずに、
批判したりするのは、まさに愚か。
高校生の頃の私に、
この利休先生のお言葉を教えてあげたいです。
■やってみて分かること
やってみる前に、いろいろ言う人がいます。
少しかじっただけで、いろいろ言う人がいます。
でも、大切なのは「ちゃんとやってみること」
勝手な判断で善し悪しを決めてしまうのは、
正しく習うことはもちろん、
新しいことへのチャンスをつぶすことにもなる。
実際にやってみて、ちゃんとやってみて、
合う合わない、自分には必要ない、役に立たない、
そう気づくことも、大切な経験ですよね。
■ピアノも同じ
ピアノ演奏や、ピアノ指導も同じでしょう。
こういう弾き方もあるらしいけれど、
それでは、きっと良い音色は出ないだろう。
こういう教材があるらしいけれど、
ちょっと私には合いそうにないな…
そう、勝手に正解を決めてしまっては、
大切な情報との出会いやチャンスも逃してしまう。
■変化の時代こそ
それこそ、今は変化の激しい時代。
昨日よしとしていたものが、
今日、そうであるとは限りません。
正しいと思っていたものでも、
人によっても変わっていきます。
だからこそ、勝手に正解を決めず、
まずはやってみることは大切でしょう。
食わず嫌いをせずに、行動してみる。枠に入ってみる。
私が、高校生の時に気づいた、
茶道の奥深さ、一つひとつの所作の意味。
そういうたくさんの気づきは、
世の中にたくさん溢れていて、
素直にやってみた人に、舞い降りる、
チャンスの羽、なのかもしれませんね。
★藤 拓弘が毎週土曜日配信の無料メルマガ「成功するピアノ教室」vol.760(2023年5月6日配信分)より
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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