おはようございます。

株式会社リーラムジカ代表取締役の藤 拓弘です。

今回ご紹介する教材は、

「スペイン ピアノ小品集」

という曲集です。

スペインといえば情熱の国。

文化や食も含めて、スペインを

お好きな先生も多いでしょう。

もちろん、スペインにも素晴らしい

作曲家がたくさんいます。

今回は音楽之友社のシリーズから、

「スペイン」のピアノ作品のご紹介です。

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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「スペインの音楽について」から引用すると、

「ピアノが次第に普及するなか、
作曲家たちも打弦楽器であるピアノに
興味を持ったことで、スペインにおける
『ピアノ音楽』の歴史が幕を開けました」

とあります。

本書は、音楽之友社が刊行している、

国や地域ごとに作曲家を集めた、

全10巻のピアノ小品集シリーズの一冊。

最終章となる3冊の中の一冊が、

今回の「スペイン」です。

タイトル通り、本書では「スペイン」の

作曲家の作品の数々を取り上げています。

巻頭には、川口成彦先生による、

「スペインの音楽について」

「作曲家と各曲について」

のページにて、本書に掲載の作曲家や

歴史や音楽、作曲の背景など

分かりやすい解説で伝えています。

本書におさめられている作品を、

「目次」からご紹介してみましょう。

【目次】

●この楽譜に登場する作曲家と関連のある場所
●この楽譜に登場する作曲家の年表
●スペインの音楽について
●作曲家と各曲について

●セバスティアン・デ・アルベロ
《30のソナタ集》 より
ソナタ 第3番
ソナタ 第4番

●アントニオ・ソレール
ソナタ ト短調

●フェリクス・マキシモ・ロペス
スペインのファンダンゴによる変奏曲

●マヌエル・デ・ソストア
アレグロ ニ長調

●ナルシソ・パス
《ピアノとギター伴奏によるスペイン歌曲集 第2集》より
ラ・カチュチャのボレロ

●マヌエル・ブラスコ・デ・ネブラ
《6つのソナタ》 Op.1より
ソナタ 第5番

●マテオ・アルベニス
ソナタ ニ長調

●ホセ・マルティ
ファンダンゴ

●フェルナンド・ソル
傲慢な女
幸せな女

●サンティアゴ・デ・マサルナウ
《スペイン民族舞曲による3つの性格的アリア》 Op.17より
第2番 ティラーナ

●フアン・クリソストモ・デ・アリアーガ
ロマンス ト長調

●マルシアル・デル・アダリッド
《無言歌集》 第1巻より
第3番 愛の悲しみ

●エドゥアルド・オコン
浜辺にて(舟歌)

●フェリペ・ペドレル
夜想曲―子守唄

●イサーク・アルベニス
《12の性格的な小品集》 Op.92より
第12番 朱色の塔

●エンリケ・グラナドス
《12のスペイン舞曲集》 Op.37より
第5番 アンダルーサ

●マヌエル・デ・ファリャ
《恋は魔術師》 より
火祭りの踊り

●ホアキン・トゥリーナ
《子どもの庭》 Op.63より
第3曲 オルゴール

●ホセ・アントニオ・デ・ドノスティア
《バスクの前奏曲集》 より
第20番 手のダンス

●ヘスース・グリーディ
《3つの小品》 より
第2曲 ノスタルジア

●フェデリコ・モンポウ
《内なる印象》 より
第8番 秘密

●ロドルフォ・アルフテル
《エル・エスコリアルの2つのソナタ》 Op.2より
1
2

●ホアキン・ロドリーゴ
パストラル

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◆(2)スペインの知らなかった素晴らしい作曲家や作品に出会える一冊

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本書は、音楽之友社が刊行している新シリーズ、

「知らなかった曲に出会える

国や地域で作品を集めた全10巻シリーズ」

の中からの一冊が本書。

全10冊の最終章となる3冊が「北欧」

「フランス」そして今回の「スペイン」です。

●参考「北欧 ピアノ小品集」舘野泉・監修、新田ユリ・解説、久保春代・運指・脚注

●参考『 フランス ピアノ小品集 』 花岡千春・解説、運指

帯の【本書の特長】から引用すると、

■収録曲

発表会や演奏会のテーマ、アンコールにもぴったり!

■共通ページ

世界地図、地域の拡大地図、作曲家の年表で
視覚的に理解を深め作曲家同士の関係が一目でわかる!

■解説

時代背景、音楽史、音楽の特徴 さらに
各曲についての解説と奏法アドバイスを掲載

とあります。

演奏レベルに関しては、楽譜の巻頭に、

「初級1-中級2」とあります。

スペインの作曲家で知っているといえば、

ファリャやグラナドスくらい…

というくらい、私は勉強不足だったのですが、

本書によって、これだけの素晴らしい作曲家がいて、

素敵な作品がたくさんあるということに

気づけたのは、まさに本書のおかげです。

巻頭には、スペインの作曲家について、

生没年表や顔写真、音楽の歴史や特徴など、

知らなかったスペインの作曲家を知る、

よい資料が提示されています。

発表会での生徒さんの選曲や

講師演奏にも使えるのではと思います。

スペインがお好きなピアノの先生はもちろん、

何か素敵な作品を探している人にはお勧めです。

ご興味がおありでしたら、

お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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『 スペイン ピアノ小品集 』 川口成彦・解説、運指

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◆(3)編集後記

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来月11月号の「ピアノ講師ラボ」にご登場は、

世界的ピアニストの佐藤卓史先生。

国内外のコンクールで優勝、ピアニストとして、

またご講演やご執筆など多方面でご活躍です。

その佐藤卓史先生がいよいよ

「ピアノ講師ラボ」にご登場です!

弊社のYouTubeチャンネルでは、

佐藤先生の初回動画を公開しました。

ご著書「ソナチネ攻略法」の中から、

「拍節」についてのお話。

レッスンでソナチネを教えている先生は、

ぜひご覧いただけたら嬉しいです。

★ピアノ講師ラボ動画対談vol.169
「ピアニストの佐藤卓史先生が
「古典派」「拍節感」を語る!」

それから、今週もピアノ曲を一曲公開。

今回は、ウィリアム・ギロックの

「アラベスク・センチメンタル(Arabesque Sentimentale)」です。

楽譜は全音楽譜出版社さまからの、
「ギロック ピアノピース・コレクション 1」です。

ギロックは、ピアノの先生にも人気で、

発表会でもよく取り上げられる作曲家ですね。

ギロックの作品は、シンプルながら味わい深く、

素敵な音楽と弾きやすさで、子どもたちにも人気です。

何より、教育的な面からみても、

ピアノ学習に大切な要素が多分にあり、

作品を通して、たくさんのことを学べる、

という点は特筆すべき点だと思います。

今回の「アラベスク・センチメンタル」の冒頭には、

「Allegretto,ma con rubato」とあります。

伴奏部分には「quasi arpa(ハープのように)」という指示も。

メロディを美しく流すことを大切にしながら、

いろいろ弾いてみてこんな感じに。

音の数も少なく、シンプルな作品ですが、

美しいメロディが心地よく耳に届きます。

お子さまの発表会の選曲にもぴったりでしょう。

これからも、音に心を込めることだけは大切に…

★気づけばあっという間に35曲目
ギロック「アラベスク・センチメンタル」

それでは今日も最後までお読みいただき、

本当にありがとうございました。

今日も素敵なレッスンを。

★次回2024年11月号は佐藤卓史先生との対談!聴けるチャンスは10/31まで!画像をタップ

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