なんだかんだ言って、スケールは大切ですよね。
今回の教本メルマガは、スケールに特化した教材のご紹介です。
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.349(2015年4月1日配信)より
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今日ご紹介するのは、
という教材です。
著者は「さぷりシリーズ」で著名な黒河好子先生。
この教本メルマガでもご著書を取り上げてきました。
今回は、その黒河先生によるスケール教材です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「はじめに」から引用すると、
「スケールは、調性を知ることや、手のひらの筋力や関節のトレー
ニングのためにも大切な練習の1つとなっています(中略)スケール
は5本の指(片手)でスムーズに弾くために、1の指のターンが大変
重要になります(中略)スケールは早い時期から練習していくのが
望ましいです(中略)問題を解決出来るように様々な練習法がこの
『徹底攻略 全調スケール集』には書かれています」
とあります。
本書は大きく3つのパートに分かれています。
●スケール1「平行調」(調号の数別)
●スケール2「同主調」(指使い別)
●スケール3「練習方法編」
「スケール1」では、早い時期からピアノテクニックの
トレーニングとしてスケールを取り上げる際に、
「調号が増えていく順番で進める」
ことを提案しています。
(例:C-dur→G-dur→F-dur→D-dur→B-dur…)
また「スケール2」では「同じ指使いの調」でまとめ、
習得までの時間を最短にする工夫がなされています。
例えば、
「E-dur、e-moll」「A-dur、a-moll」であれば、
右手:1の指から始まり5の指で下行
左手:5の指から始まり1の指で下行
「As-dur、gis-moll」では、
右手:2-3の指から始まり3の指で下行
左手:3の指から始まり2の指で下行
といった感じです。
確かに同じ指使いの調を把握しておけば、
スケールを覚えるときに便利でしょう。
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◆(2)全調のスケールを効率的に学習する教材
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私も小さい頃に「ハノン」でスケールを学習した
人間のひとりです。
その頃は、練習する意味やカデンツのことすら
分かっていなかったように思います。
ただ、習慣のようにスケールをさらっていたおかげで、
以後多くの恩恵にあずかったことは間違いありません。
手癖のように音階が身についていることで、
曲中に出てくるスケールが難なく弾ける。
一時的な転調の把握や、調性によるカラーの違いなど、
スケールをやっていたからこそ分かることもあります。
生徒にはスケールをぜひ学んでもらいたい、
そんなふうに思う先生も少なくないでしょう。
本書は、そのスケールに特化した教材。
個人的になるほどと思ったのが「スケール3」の
「練習方法編」の部分。
ここでは以下の5つの提案をしています。
●A カデンツだけのトレーニング
●B 3オクターブ基本トレーニング
●C 筋力を考えたトレーニング
●D 拍でのトレーニング
●E 1オクターブからのトレーニング
「A」の「カデンツだけを取り出して練習する方法」は、
様々な調の曲を演奏する際に効果的でしょう。
「C」では「片手ずつ交互にスケールを練習する」
トレーニングを提案。効果的だとしています。
「E」では、1オクターブから4オクターブまで、
「次第に幅広く弾いていく」トレーニング。
こうしたスモールステップから始めて広げていく、
というのも確かに効率的な練習と感じました。
あらためてスケールを取り上げる意義と、
様々な練習の工夫が可能だと分かる今回の教材。
ご興味のある先生は、一度手に取ってみてください。
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