よく見ると「ファ」のイラストだけまつ毛があるのですね(笑)
★「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」vol.370(2015年8月26日配信)より
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『 どれみのゆびトレ 1 導入期だってテクニック! 』 六島礼子・著
★Amazonでは在庫がありませんが、9月初旬に再版予定とのことです
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今日ご紹介するのは、
という教材です。
ピアノ演奏で大切なことはたくさんありますが、
やはり「テクニック」は重要でしょう。
また、ピアノを習い始めの幼児のレッスンでも、
この部分は意識して指導したいもの。
今回は、指や腕の使い方を意識した
導入期のトレーニング教材のご紹介です。
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◆今日のチェックポイント◆
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巻頭の「この教本をお使いくださる先生方へ」から引用すると、
「幼い時期にスタートするピアノ学習において、先生方が最も
苦労するのが『指と腕の使い方』の指導でしょう(中略)スタ
ートの頃から指と手のフォームに気持ちが行くようアプローチ
していくと『楽に弾ける』→『何でも弾ける』→『楽しい』と
いう生徒に育ってくれると思いませんか?」
とあります。また同じ部分にて「悪い癖」について
1.ブンブン腕を振ってしまう
2.第1関節がぺこぺこ凹んでしまう
3.薬指、小指が寝てしまう
4.指先を伸ばして弾いてしまう
5.手のひらがきれいなアーチができない
を挙げた上で、そうならないように著者は、
●1,2,3の指を使い「支えを作る弾き方」
「指先で立つ弾き方」を十分学習させる
●手首の重心が小指側に向かわないように、
1,2,3をしっかり鍛えてから4,5に入る
→幼児でも1,2,3の指はスムーズに動くため、
これらの指で弾き方に慣れさせる
●スムーズな平行移動で5本の指を使えるように
なってからスケールに進む
といった指導をしているとあります。
本書は2巻構成になっていて、1巻がご紹介している
「導入期だってテクニック!」で、
2巻は「ステップ・アップ・トレーニング」となっています。
1巻の始めは「ゆびのたいそう」でスタート。
手の筋力を柔らかくリラックスさせます。
五線譜ではなく、高低のある音符と音符の中に
色分けで記された音名を見ながら弾いていきます。
いわゆる「リズム譜」で記されているので、
読譜みの前の子どもでも使えるでしょう。
早い段階で「同音連打」が出てきて、
その後、動きのある音型を学んでいきます。
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◆(2)幼児のレッスンで使える指のトレーニング教材
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本書はいわゆる「テクニック教材」の部類に入ります。
世の中にはたくさんテクニック教材がありますが、
幼児でもいかに取り組めるかがポイント。
この点本書の1巻が、五線のないリズム譜で表現しているため、
ワークブックの感覚で楽しく取り組めるでしょう。
巻頭の「この教本の効果的な使い方」にもあるように、
どのような教本にも合わせて使える点もポイントでしょう。
「きれいな響きは、きれいな指のフォームから」
ということで、指先がバレリーナのように立つ
「指先タッチ」の意識を持たせる。そのために、
○指先にシールを貼って体得させる
○鍵盤に鏡を置いてフォームを確認させる
○ひじが外側に出ない、肩が上がらないように確認
○手首は腕と平行にする
○第3関節を出すように意識すると手首の上下がなくなる
といったことも巻頭にて解説されています。
第2巻「ステップ・アップ・トレーニング」では、
大譜表となり、同音連打からスタート。
その後、スケールなども学んでいきます。
学ぶと効果的なハノンやツェルニーなども掲載され、
よりテクニックを身につけるための学習となっています。
また、この教材の表紙にもある「フィンガーウェイツ」
を使うとより高い効果が得られるとのことです。
著者である六島先生が長年のご経験で培ってきた、
幼児のための指のトレーニング教本。
ご興味のある先生は、一度お手に取って
みてはいかがでしょうか。
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『 どれみのゆびトレ 1 導入期だってテクニック! 』 六島礼子・著
★Amazonでは在庫がありませんが、9月初旬に再版予定とのことです
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◆(3)編集後記
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今回ご紹介した教材の著者である、六島礼子先生。
私が主宰の「ピアノ講師ラボ」の来月9月号の対談にて
ご登場いただきます。
「遊びを通して着実にテクニックが身につくレッスンの秘訣」
ということで、導入期のレッスンをテーマに、
ピアノ指導のヒントで語っていただきました。
ちなみに、対談の内容をご紹介すると…
●ピアノ教育とは生徒の魅力を引き出すこと
●導入期のピアノレッスンが重要な理由とは?
●なぜ六島先生は「遊び」の要素を取り入れるのか
●導入期こそ必須!手や指のフォームの指導法
●これなら小さい子でも「脱力」をイメージできる!
●これは楽しい!よい耳を作る「調性遊び」とは?
●音色とフォームが驚くほど良くなる!「フィンガーウェイツ」
●六島先生の「読譜」のトレーニング法とは?
●ブルグミュラー25の練習曲の指導ならこの教材!
●コンクールの活用法と生徒のメンタルケアの方法
…他
また、今回の教本メルマガでも少し登場した
「フィンガーウェイツ」についてのお話も。
私も対談の収録時に、装着して弾かせていただきましたが、
適度な負荷が心地よく、指の形もよくなることを実感。
なるほどな教具だと思いました。
さて、8月31日までに「ピアノ講師ラボ」にご入会の先生は、
六島礼子先生の対談からスタートいただけます。
毎月、著名な先生のお話をインプットしていくと、
自然とアイデアが湧いてくる、とご好評です。
詳細をまとめたページがありますので、
よろしければ覗いてみてください↓
それでは今号も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も素敵なレッスンを。
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