「あなたにとって、ピアノ指導者としての『成功』とは何でしょう?」

私は以前、「ピアノ講師ラボ」の会員様に、こんな質問を投げかけました。

ちょうど、そのころ執筆中の小説「夢をかなえたピアノ講師~ゼロからの180日(2018年・音楽之友社刊)」の大きなテーマがそれだったからです。

てっきり私は、おそらく、

「生徒が100人集まったら」
「コンクール入賞の常連教室になったら」
「教本を出してセミナーに登壇するようになったら」

こんな答えがくるだろうと思っていました。

でも、それはまったくの間違いでした。

先生方の回答は、こんな感じでした。

「生徒が、ピアノを弾けるって幸せと感じてくれたとき」

「音楽を心の支えとしてずっとピアノを好きでいてくれたとき」

「自分を信頼してくれてピアノが大好きになってくれたとき」

回答を読んでいて、胸が熱くなりました。

ピアノの先生が考える成功とは、「生徒の幸せ」なのだと。

ピアノで幸せを感じられる生徒。

あなたが与えたもので喜び、その姿を見て自分も深く満たされる。

そんな「理想の生徒」をたくさん育てることが、
ピアノの先生にとっての成功だということ。

理想の教室は、理想の生徒に囲まれて、はじめて実現できます。

この新連載では、私が10年以上かけて導き出してきた、理想の教室を実現させるための考え方をお伝えしていきます。

そこで、もしよろしければ、ぜひ「一冊のノート」を用意してください。

使い古しでもいいですし、ちょっと気分が上がるお気に入りのノートもいいですね。

そして毎回、あなたへの問いを投げかけていきます。

その問いへのあなたなりの「答え」を記していってほしいのです。

これが「あなたを見つめる教室ノート」です。

なにかを変えたいと思ったときに大切なのは、あなた自身を見つめることです。

そこからいろんなものが見えてきます。

ノートがあなたの思いで埋まっていく過程で、きっと理想の教室に近づいていくはず。

すでに理想の教室ができている先生は、より深い幸せを感じられるでしょう。

このノートは、誰にも見せないでください。

あなたの本当の気持ちが溢れていますから。

でも、もし見られたとしてもだいじょうぶ。

ピアノ指導者としての「幸せ」に満ちていますから。

…では、準備はいいですか?